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ビジネス日本語「お疲れ様です/でした」の違いとは?使い方・敬語・マナーをやさしく解説!

お疲れ様とお辞儀をしている様子

日本で働いていると、毎日のように聞く「お疲れ様です」や「お疲れ様でした」。

聞き慣れてはいても、「どっちを使えばいいの?」」と迷ったことはありませんか?

この記事では、「お疲れ様です」と「お疲れ様でした」の違いをはじめ、ビジネスシーンでの正しい使い方や注意点、言い換え表現までまるっと紹介します。

日本で働いている方はぜひ参考にしてくださいね。

「お疲れ様」はどんな意味?ビジネス日本語としての基本を解説

「お疲れ様」という言葉には、感謝やねぎらいの気持ちが込められています。

ただの「疲れているね」という意味ではなく、「がんばってくれてありがとう」「おつかれさま、助かったよ」という気持ちを伝える表現です。

「お疲れ様」の意味と背景

この言葉は、日本人同士の間で日常的に交わされるあいさつのひとつ。

職場では、仕事中・退社時・すれ違いざまなど、さまざまな場面で使われています。

日本独自の“ねぎらい文化”

日本では、表に出ない努力や積み重ねに対しても「よくがんばったね」と声をかける文化があります。

「お疲れ様」は、その思いやりを自然に表す便利な言葉なのです。

「お疲れ様です」と「お疲れ様でした」の違いとは?

この2つの違いは、主に「いつ使うか」にあります。

似ているようで、シーンによってしっかり使い分けることが大切です。

現在形と過去形の違い

「お疲れ様です」は、まだ仕事をしている人や、作業の途中にいる相手に対して使う表現です。

一方で「お疲れ様でした」は、その日やその作業が一区切りした後に使われます。

たとえば、まだデスクに座って仕事をしている同僚には「お疲れ様です」、先に帰る同僚には「お疲れ様でした」と声をかけるなど、相手の状況・時制で使い分けるのがポイントです。

「お疲れ様です」:今まさに働いている相手に。

「お疲れ様でした」:仕事が終わった人に。

シーン別の使い分けポイント

使い分けのポイントは「今の状況」にあります。

たとえば出社後や昼休み明けには「お疲れ様です」が自然ですが、誰かが退勤するタイミングでは「お疲れ様でした」が適切です。

午前中や業務中:「お疲れ様です」
帰るとき・業務終了後:「お疲れ様でした」

【シーン別】「お疲れ様」の正しい使い方と例文を紹介

ここでは、「お疲れ様」の自然な使い方を、具体的なシーンと例文を交えてご紹介します。

社内でのあいさつ・すれ違い

同僚とすれ違うとき:「お疲れ様です」

→ 日常の軽いあいさつとしても使える万能表現。すれ違いざまでも自然に使えます。

退勤時:「お先に失礼します。お疲れ様でした」

→ 1日の仕事を終えて帰る際に、締めくくりのあいさつとして使います。

電話・メールでのやりとり

内線電話をかけるとき:「お疲れ様です。○○部署の△△です」

→ 社内間のやりとりでよく使われる冒頭のあいさつ。

相手の労をねぎらいつつ、丁寧な第一声になります。

社内チャット・メールの冒頭:「お疲れ様です。○○についてご報告いたします」

→ 連絡時の定番フレーズ。やわらかく丁寧な印象になります。

会議・飲み会などの締め

会議の終了時:「皆さん、会議お疲れ様でした!」
→ 集中した場面の後に一息つく意味も込めて使います。

飲み会で乾杯するとき:「今日もお疲れ様です〜!」
→ 軽やかで親しみのある場面で使える表現です。

社外メール・お客様対応で「お疲れ様」は失礼?

「お疲れ様」は社内向けの言葉とされており、社外の人やお客様に使うと「失礼」と受け取られる可能性があります。

「お疲れ様でした」は社外では避けるのが無難

「お疲れ様でした」はあくまでも社内向けの言葉です。

取引先やお客様に使ってしまうと、意図せず失礼になることがあります。

取引先やお客様へのメールや会話では、「お疲れ様」に代えて「いつもお世話になっております」「本日はありがとうございました」などの表現を使いましょう。

\社外で使える言い換え表現/

  • 「いつもお世話になっております」
  • 「本日はありがとうございました」
  • 「ご多忙のところ、ありがとうございました」 など

よくある誤用は?

社外メールや初対面の電話対応で「お疲れ様です」と言ってしまうのは、非常によくあるミスです。

悪意がなくても、「慣れていない」「マナーを知らない」と思われる可能性があります。

「いつもお世話になっております」や「ご丁寧にありがとうございます」など、失礼にならない表現を使いましょう。

×「お疲れ様です。明日の打ち合わせについてご連絡いたします」

→ ○「いつもお世話になっております。明日の打ち合わせについてご連絡いたします」

「お疲れ様」の丁寧な言い換え表現とNG表現

言葉の選び方ひとつで印象が変わります。

丁寧な言い換えや避けた方がいい表現についても覚えておきましょう。

敬語としての言い換え

「お疲れ様」の丁寧な言い換えとして、まず挙げられるのが「お疲れ様でございます」です。

こちらはより丁寧な印象を与えることができるので、特にかしこまった場面や目上の方に使うことが多いです。

また、「お疲れ様でした。本日もありがとうございました」など、感謝の言葉を一言添えるだけでも、相手に対する敬意や配慮がより伝わるでしょう。

他の関連表現

「お疲れ様」に近い意味を持つ言葉もいくつかありますが、使い方には注意が必要です。

  • ご苦労様でした:基本的には目下の人に使う表現。上司や社外の人には使わないのがマナーです。
  • お先に失礼します:自分が先に退社する場面で使う決まり文句。返す側は「お疲れ様でした」と答えるのが自然です。
  • お帰りなさい/お帰りなさいませ:外出や出張から戻った人への挨拶。「お疲れ様でした」と一緒に使うことで、より丁寧な印象になります。

こうした言葉も、TPOを意識して使い分けましょう。

カジュアルな表現に注意

「おつ」「乙」などは、仲の良い同僚とのチャットであれば使われることもありますが、ビジネスメールや上司への言葉には不向きです。

また、どんなに親しい間柄であっても、フォーマルな場ではきちんとした表現を心がけるようにしましょう。

【まとめ】「お疲れ様でした」は日常会話でも使える便利な言葉です!

「お疲れ様」は、日本語の中でも非常に使う機会が多い表現。

だからこそ、場面や相手によって使い分けることが大切です。

「お疲れ様です」と「お疲れ様でした」の違いを理解し、社外の人や目上の方には別の言い回しに切り替えることで、より信頼されるコミュニケーションができます。

言葉の選び方ひとつで印象は大きく変わるので、ぜひこの記事を参考に、日々のやりとりに役立ててみてくださいね。

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