メニュー アイコン
メニュー 閉じるアイコン

日本語「いただきます」と「ごちそうさま」の意味とは?由来やマナーをわかりやすく解説

「いただきます」と「ごちそうさま」は、日本の食文化においてとても大切な言葉です。これらの言葉は、単なる食事の前後の挨拶だけでなく、実は深い感謝の気持ちを込めた大切な表現でもあります。

この記事では、「いただきます」と「ごちそうさま」の意味や由来、使い方、そしてマナーについて、わかりやすく解説していきます。

 「いただきます」の意味とは?その本質を理解しよう!

「いただきます」の言葉には、食事を始める前に感謝の気持ちを表すというシンプルな意味以上に、日本ならではの深い文化や考え方が込められています。

まずはその本質について詳しく見ていきましょう。

「いただきます」の語源と本当の意味

「いただきます」の語源は、「いただく」という言葉にあります。元々、神様にお供えしたものを食べる時や、目上の人から物を受け取る時に使われていた言葉で、食べ物を「いただく」という行為が由来です。これが次第に食事の前に使う挨拶として定着しました。

そして、「いただきます」の意味は主に2つあります。

まず1つ目は、食事に携わってくれた方々への感謝です。料理を作った人、食材を育てた人、運んでくれた人など、食事に関わったすべての人々に感謝の気持ちを表しています。

2つ目は、食材そのものへの感謝です。肉や魚、野菜、果物などの食材にも命があると考え、「○○の命を私の命にさせていただきます」という思いを込めて感謝しています。この考え方が「いただきます」の本当の意味とされることが多いです。

「いただきます」には他の意味も

また、実際には「いただきます」は食事に限らず、何かを受け取る際にも使われる言葉です。「もらいます」や「受け取ります」の丁寧な言い方として使われ、「I will take it」の意味になります。さらに、もっと丁寧な表現として「頂戴します」や「頂戴させていただきます」がありますが、日常会話ではあまり使われません。

「いただきます」に込められた仏教の教え

「いただきます」には、食材となった動物や植物の「命をいただくと」いう仏教的な考え方が込められています。食事をすることは、私たちの命を支えてくれる命をいただく大切な儀式であり、その命に感謝する気持ちを表現するための言葉です。

「いただきます」を言うことで、命を大切にし、感謝の気持ちを持って食事をいただくという日本の文化を感じることができます。

「ごちそうさま」の言葉に込められた感謝の気持ち

「ごちそうさま」の「ごちそう」を漢字で書くと「御馳走」となります。この「馳走」という言葉には、食材を揃えるために奔走する様子が表れており、昔は冷蔵庫やスーパーマーケットがなく、食材を手に入れるためには多くの手間がかかりました。

そのため、食事を準備してくれた人への感謝の気持ちを込めて、「御馳走様」と言うようになり、今では食事を終えた後に感謝の気持ちを表す言葉として、「ごちそうさま」と使われています。

「いただきます」の例文を紹介|自然な使い方をマスターしよう

「いただきます」の意味が分かったところで、ここでは会話で「いただきます」をどう使えばいいか、基本的な例文を紹介します。

「いただきます」「それではみなさん、いただきましょう」

ご飯を食べる時に使う「いただきます」は文章になることはあまりなく、単に「いただきます」とだけ言うのが普通です。ただし、周りの人にご飯を食べるのをうながす時は、「それではみなさん、いただきましょう」のように文章で表現することもできます。

「プレゼントをいただきました」「先生にアドバイスをいただきます」

こちらは「もらいます」「受け取ります」の丁寧な言い方として使った例文です。それぞれ、「プレゼントをもらいました」「先生にアドバイスをもらいました」の丁寧な表現になります。

「明日連絡させていただきます」「この席に座らせていただきます」

こちらは、「~します」の丁寧な表現として使った場合の例文です。それぞれ、「明日連絡します」「この席に座ります」の丁寧な表現になります。

食事で使う「いただきます」の正しいマナーと作法

ご飯を食べる時の「いただきます」のやり方は決して難しくありませんが、日本に来て間もない外国人の方は、ちゃんとできているか不安になるかもしれません。ここで一度「いただきます」の正しいやり方をおさらいしておきましょう。

1. 両手を合わせる

「いただきます」と言う直前、または言うと同時に胸の前あたりで両手を合わせると、より丁寧な雰囲気になります。ただし、両手を合わせないからといって、それが失礼だと思われることはほとんどありません。手を合わせる時は静かに合わせ、拍手のような音が鳴らないようにしましょう。

2.「いただきます」と言う

手を合わせたら「いただきます」と言います。あまり大きな声で言う必要はなく、周りに迷惑にならない程度の大きさで言えば十分です。

3. 少しおじぎをする

より丁寧に儀式を行いたい場合は、「いただきます」と言う時に少しおじぎをするとよいでしょう。

「いただきます」の他の意味|敬語としての使い方を知ろう

また、実際には「いただきます」は食事に限らず、何かを受け取る際にも使われる言葉です。「もらいます」や「受け取ります」の丁寧な言い方として使われ、「I will take it」の意味になります。

さらに、動詞の後ろに「~させていただきます」を付け加えることで、より丁寧な言い方になり、「行きます」は「行かせていただきます」、「取ります」は「取らせていただきます」などがその例です。

さらに、動詞の後ろに「~させていただきます」を付け加えることで、より丁寧な言い方になります。例えば、「行きます」は「行かせていただきます」、「取ります」は「取らせていただきます」などがその例です。

例:「行かせていただきます」「取らせていただきます」

こうした敬語を使うことで、相手に対する礼儀を表現することができます。

直訳はNG?「いただきます」を英語で表現する方法

「いただきます」をそのまま英語に直訳するのは難しいですが、英語では「Let’s eat」や「Thank you for the meal」といった表現がよく使われます。これらは、食事を始める前の感謝の気持ちを伝えるための自然な英語表現です。

日本語学校でさらに勉強したいあなたへ

日本語はその豊かな表現力と奥深い文化で世界中から注目を集めています。映画、音楽、文学、そして日常会話に至るまで、日本語の学びは新しい言語の習得だけでなく、文化的な理解を深め、広い視野を持つことへの入口となります。

「もっと本格的に日本語を学びたい」「日本で進学したい」「日本で就職したい」と考えている皆さんにとって、日本語のスキルを次のレベルへと引き上げることは、夢を現実に変える第一歩です。日本には約700校もの様々な特色を持つ日本語学校がありますが、その中から自分に最適な学校を選び出すのは容易なことではありません。

まとめ

「いただきます」は、ただの食事の挨拶ではなく、命をいただくという感謝の気持ちを表す大切な言葉です。食事を通じて、私たちは命を支えてくれる存在に感謝し、その思いを言葉にすることで日本文化を深く感じることができます。日本に来た際には、この言葉の本当の意味を理解し、使ってみてくださいね!

関連記事
Goandup Picks > 基礎日本語と日常会話 > 日本語「いただきます」と「ごちそうさま」の意味とは?由来やマナーをわかりやすく解説