JFT-Basic(国際交流基金テスト)とは?内容を分かりやすく解説

2022/3/1 最終更新

日本語能力試験(JLPT)以外の新しい日本語テストとして、JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)が注目されています。この記事では、JFT-Basicとは何かについて、問題の種類や受験方法などを解説します。

JFT-Basic(国際交流基金テスト)とは?

JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)とは、日本で働きたい外国人の方が、日本で日常生活に困らない程度の日本語能力があるか判定するための日本語試験です。2019年から実施され、主にアジア圏の外国人の方が受験しています。JFT-Basicは「特定技能1号」の申請に使うことができます。

JLPT(日本語能力試験)と何が違う?

日本語の試験はJLPT(日本語能力試験)が有名ですが、JLPTとJFT-Basicはいくつか違う点があります。

まず、JLPTはレベルがN5からN1まで5段階に分かれていますが、JFT-Basicはこういったレベル分けはなく、N4レベル程度の日本語能力を測る試験となっています。

他には、JLPTは年2回実施なのに対して、JFT-Basicは年6回実施と回数が多くなっています。試験終了後すぐに結果が分かるのも、JFT-Basicの特徴です。

【JLPTとJFT-Basicの主な違い】

JLPTJFT-Basic
問題の特徴読み書き能力を重視コミュニケーション能力を重視
レベルN5からN1の5段階JLPTのN4レベル相当
実施回数年2回年6回
試験結果の通知2か月後テスト終了後すぐ
テストの形式マークシート選択式

JFT-Basicの基本情報

ここでは、JFT-Basicがどんなテストか知りたい方のために、テストの内容や受験方法、テストの難しさなどの基本情報を解説します。

テストの内容

JFT-Basicの問題数は約50問で、試験時間は60分です。問題は選択式で、いくつかの選択肢から正しいと思うものを選びます。テストはパソコンで行われ、パソコンの画面に表示される問題や、ヘッドフォンから流れる音声を聞いて解答します。スピーキングとライティングの問題はありません。

受験方法

JFT-Basicの受験の申し込みはネットから行います。受験する国を日本またはミャンマー・ネパールなどから選んで、会場と時間を選びます。料金は日本では7,000円ですが、試験を受ける国によって料金が違います。例えば、タイでは1,000バーツ(約3,600円)となっています。

テストの難しさ

JFT-Basicの難しさは、JLPTのN4くらいのレベルです。日常生活で使う基本的な日本語能力を測るもので、あまり高度な日本語は必要としません。合格点は250点満点中200点以上で、合格率は約40%となっています。

参考:JFT-Basicとは https://www.jpf.go.jp/jft-basic/about/index.html
国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)の実施状況と受験者像 https://www.jpf.go.jp/jft-basic/report/pdf/castel_j2109.pdf

JFT-Basicの問題の種類

JFT-Basicの問題は、「文字と語彙」「会話と表現」「聴解」「読解」の4つのセクションに分かれており、それぞれ約12問あります。ここでは、各セクションの内容と例題を紹介します。ちなみに、ここでは例題の問題文は日本語で書かれていますが、実際のテストでは英語・中国語・インドネシア語などから選べます。

文字と語彙(Script and Vocabulary)

「文字と語彙」では、日本語の単語の意味や使い方、漢字の読み方や使い方が出題されます。

例題

「水道」この漢字の読み方は何でしょう。

1.「すいとう」2.「すいどう」3.「ずいどう」

会話と表現(Conversation and Expression)

「会話と表現」では、日常会話で正しい文法や表現が使えるかが問われます。

例題

次の会話を読んで、「〇〇〇」に最もよく当てはまる表現を選びなさい。

(実際の会話はもう少し長いです)

「外にしょくじにいくのですが、いっしょにどうですか」

「すみません、今日はおべんとうなので、〇〇〇おねがいします」

1.「こちらこそ」2.「もういちど」3.「またこんど」

聴解(Listening Comprehension)

聴解では、日本語の会話をヘッドフォンで聞いて問題に答えます。解答はイラストで書かれていて、会話の内容に合うイラストを選びます。

例題

次の会話を聞いて、男性がお正月に友達と何をして過ごしたか答えなさい。

(会話の一部。実際の会話はもっと長いです。)

男性「正月は、友達があそびにきました。でも、友達がカゼをひいちゃって、ずっと家にいました。ほんとは町を案内したり、神社に行ったりしたかったんですけど」

女性「そうですか。それはざんねん」

1.「友達と町を歩いているイラスト」2.「友達と神社を歩いているイラスト」3.「友達と家にいるイラスト」

読解(Reading Comprehension)

「読解」では、手紙や説明、資料などを読んで、内容を理解できるかが問われます。

例題

次の広報誌(Public information magazine)を読んで問いに答えなさい。

(「こくさいフェスティバル」が開かれたことに関する、約200字くらいの文章が表示されます)

問題.「フェスティバルに行った人は、何ができましたか」

1.「歌とおどりを見ること」2.「がっきを買うこと」3.「アクセサリーをつくること」

出典:https://www.jpf.go.jp/jft-basic/sample/q01.html

JFT-Basicに受かるコツは?

JFT-Basicは、難しい日本語や漢字をたくさん知っていることよりも、実際に日本で日本人と日常会話ができるかどうかが重要になります。なので、まずは基本的な日本語と漢字を覚えて、その後はコミュニケーションを中心に勉強するとよいでしょう。

JFT-Basicのホームページには、おすすめの教科書やオンライン学習サイトなどが紹介されています。

参考:JFT-Basicとは https://www.jpf.go.jp/jft-basic/about/index.html
学習のヒント https://www.jpf.go.jp/jft-basic/support/index.html

まとめ

JFT-BasicはJLPTと比べるとまだあまり有名でないかもしれませんが、特定技能1号の申請に使えるので、今後もっと受験者が増えると思われます。JLPTとの違いを理解して、自分にとってよりよいと思うほうを受験しましょう。

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