日本語の「やばい(yabai)」の意味や使い方とは?例文や言い換え表現も解説

「やばい」という言葉、日常会話でよく耳にしますよね。でも、この言葉の本来の意味や、なぜ良い意味でも悪い意味でも使われるのか、ちゃんと理解していますか?特に、日本語を学んでいる外国の方にとっては、この多様な使い方が混乱のもとになることも。
この記事では、「やばい」の意味や語源、若者言葉としての使い方、さらにビジネスシーンでの注意点まで、わかりやすく解説します!
Contents
「やばい(yabai)」の本来の意味と語源

「やばい」という単語の理解には、その意味の幅広さと様々な状況での使い方を把握することが重要です。この単語は、さまざまな感情やシチュエーションを表すのに用いられるため、日本語の柔軟性と表現力の良い例と言えるでしょう。
そして、日本語の「やばい」には、本来の正しい意味と、若者がよく使うスラングとしての意味があり、単なる感動詞(Interjection, Exclamation)のように使われることもあります。
広辞苑による意味
「不都合である。危険である。」
語源の説
- 「あやぶい(危うい)」が変化した説
- 「危険な」という意味の「危うい(あやぶい)」が変化し、「やばい」になったと言われています。
- 「危険な」という意味の「危うい(あやぶい)」が変化し、「やばい」になったと言われています。
- 江戸時代の「矢場」が関係している説
- 江戸時代、矢場(射的場)では、非合法な商売が行われていたこともありました。役人に見つかると危ない場所だったため、「矢場(やば)」が「やばい」に変化したという説もあります。
もともとは危険を示す言葉だった「やばい」ですが、時代とともにポジティブな意味でも使われるようになりました。
「やばい(yabai)」はスラング?若者が使う意味とは
近年では、「やばい」が若者のスラングとして使われることが増え、特にポジティブな意味としての使い方が広まっています。
「すごい!」
例:「このラーメン、マジでやばい!(=とても美味しい)」
「かっこいい!」
例:「あのアーティストのライブ、やばかった!(=最高だった!)」
「感動した!」
例:「この映画、ラストがやばすぎる!(=衝撃的で感動した!)」
また、省略形の「やべぇ」「やばっ」も、若者の間ではよく使われます。
「やばい(yabai)」の意味を一覧でチェック!
「やばい」には、ネガティブな意味とポジティブな意味があります。文脈によってどちらの意味になるのかを見極めるのがポイントです。
種類 | 具体的な意味 | 例文 |
本来の意味 (ネガティブ) | 危険、悪い状況、違法、大変 | 「この崖、めっちゃやばいよ!(=危ない)」 |
スラング (ポジティブ) | すごい、美味しい、かっこいい、驚き | 「このスイーツ、やばいくらい美味しい!」 |
感動詞 | 驚きや感情の強調 | 「やばっ!これ当たった!」 |
「やばい」を使うときは、相手や場面に応じた使い方を意識しましょう。
「やばい(yabai)」を英語で言うと?
「やばい」を英語で言うと、本来の「危ない」「良くない」の意味の場合は、”bad’ ‘dangerous” “strange”などと訳すことができます。しかし、言語によるニュアンスの違いがあるため、直訳だけでは伝わりにくい場合もあります。
スラングの場合は、”awesome” “cool” などと訳すことができ、これらの単語は「やばい」の肯定的な意味合いを表すのに適しています。これ以外にも、シチュエーションによってさまざまな英語に訳すことができます。
感動詞(Interjection,Exclamation)としての意味
「すごい!」「やった!」などと同じような意味で、感動詞として「やばい」が使われることもよくあります。感動詞として使う場合は、「やばっ!」「やべぇ!」などと言うこともあります。
【「やばい」の英訳の例】
本来の意味の「やばい」 | bad,dangerous,strange,risky,suspicious,shit,damn,awful,terrible,weird など |
スラングの意味の「やばい」 | awesome,cool,amazing,crazy,super,funny,impressive など |
感動詞の「やばい!」 | oh my god!, oh no!, wow! など |
「やばい(yabai)」の5つの使い方と例文

「やばい」は若者がスラングとしてよく使う言葉なので、教科書などで勉強しても自然な使い方がなかなか分かりにくいです。ここでは、外国人の方でも使いやすく、「やばい」のニュアンスがよく分かる例文をいくつか紹介します。
1.「やばい!財布を忘れた」
日本語 | やばい!財布を忘れた |
ローマ字 | Yabai! saifu wo wasureta. |
英語 | Oh no! I forgot my wallet. |
「やばい、財布を忘れた」は、感動詞として「やばい」を使う例文です。「やばい」の部分は英語で言うと、単に “Oh no”とか “Oh my god” といったニュアンスになります。
財布を忘れた時以外にも、寝坊をした時、仕事で失敗した時など、あらゆる場面で使うことができます。
2.「この料理はやばい」
日本語 | この料理はやばい |
ローマ字 | Kono ryouri wa yabai. |
英語 | This dish is so good(or bad). |
「この料理はやばい」は、「やばい」の部分が「おいしい」という意味なら “This dish is so good” 、「悪い(おいしくない)」という意味なら “This dish is so bad.” となります。「やばい」には良い意味も悪い意味もあるので、「この料理はやばい」だけではどちらの意味にもなるのが注意点です。実際の会話では、その人が楽しそうな顔をしているかといった、シチュエーションでだいたいどちらの意味か分かります。
また、この場合は料理だけでなく、映画やゲームなど様々なものに対して使えます。
3.「体重がやばい」
日本語 | 体重がやばい |
ローマ字 | Taijuu ga yabai. |
英語 | I’ve gained so much weight. |
「体重がやばい」は「体重が良くない」ということで、つまり「太ってしまった」という意味です。英語だと “I’ve gained so much weight.” などと訳せます。
この文章では、「やばい」を「良くない」の意味で使うことがほとんどで、良い意味で「やせた」「ダイエットに成功した」となることはほとんどありません。文章の中で「やばい」をどちらの意味で使うかは、日本人の日常会話をたくさん聞いて慣れないと分かりにくいです。
4.「この映画の結末はやばい」
日本語 | この映画の結末はやばい |
ローマ字 | Kono eiga no ketsumatsu wa yabai. |
英語 | The ending of the movie is awesome. |
「この映画の結末はやばい」は、「やばい」を良い意味で使って “The ending of the movie is awesome.’”という意味になります。
「結末が良くない」という意味でも使えなくはないですが、その場合は「この映画の結末はひどい(The ending of the movie is terrible.)」などと言ったほうが自然です。
5.「やばいことになった」
日本語 | やばいことになった |
ローマ字 | Yabai koto ni natta. |
英語 | A bad thing happened.I am in trouble. |
「やばいことになった」は、「良くないことが起こった」という意味で、英語だと “A bad thing happened.” とか “I am in trouble.” などと訳せます。この文は「良いことが起こった」という意味ではほとんど使われません。
「やばい(yabai)」の言い換え表現・類語

「やばい」という言葉には様々な言い換え表現や類語があります。これらの表現は、状況やニュアンスに応じて「やばい」の代わりに使うことができます。
例えば、「ひどい」という言葉は、何かが非常に悪い状態であることを表す時に使います。また、「甚だしい」は、何かが極端であるか、非常に激しい状態を示す時に使用されます。
さらに、「凄まじい」という言葉は、驚くべき程の強さや激しさを表す際に用いられることがあります。これらの言い換え表現や類語を理解し、適切な状況で使用することが大切です。
「やばい(yabai)」の使い方の注意点
「やばい」は便利な言葉ですが、シーンによっては適切でない場合があります。
ビジネスや目上の人との会話では避けるべき
カジュアルな言葉なので、フォーマルな場では使わない方が良いでしょう。特に、上司やお客様との会話では以下のような言い換えが適切です。
カジュアルな表現 フォーマルな言い換え
「この企画、やばいですね!」 >>>「この企画はとても素晴らしいですね!」
「時間がやばいので、急ぎます」>>>「時間が限られていますので、急ぎます」
文脈次第で意味が変わる
「やばい」はポジティブにもネガティブにも使われるので、文脈をしっかり考えて使うことが大切です。特に、誤解を招かないように注意しましょう!
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まとめ
・「やばい」は元々「危険」「不都合」といった意味の言葉だったが、今では「すごい」「感動した」などポジティブな意味でも使われる。
・若者言葉として定着し、省略形の「やべぇ」「やばっ」もよく使われる。
・ビジネスシーンやフォーマルな場では使わず、適切な言い換え表現を使うことが大切。
「やばい」をうまく使いこなせると、自然な日本語が話せるようになります。TPOに合わせて、正しく使い分けましょう!