旅行前に知っておきたい!日本のトイレの使い方とマナーを外国人向けに解説

日本のトイレは、高機能で清潔なことで知られています。
しかし、初めて利用する外国人にとっては、ボタンの多さや操作方法がわかりにくく、「使い方がわからない」「どこを押せば流れるの?」と戸惑うことも。
この記事では、基本的な使い方からウォシュレットの操作方法、マナーまで、安心して利用できるように詳しく解説します。
Contents
日本のトイレはなぜすごい?外国人が戸惑いやすいポイントとは

日本のトイレは「無料で使える」「いつも清潔」「さまざまな機能がついている」と、海外から訪れる方にとって驚きの連続です。
特に駅や観光施設にあるトイレには、ウォシュレットや音姫(流水音でトイレ中の音を隠す機能)など、日本独自の設備が備えられており、「日本のトイレはすごい!」という声が多く聞かれます。
一方で、「どのボタンが流す機能?」「案内が日本語しかない」など、初めてだと戸惑う場面も。
海外のトイレと比べて複雑に見えることがあるため、基本を知っておくと安心です。
日本のトイレの種類と特徴

日本にはいくつかのタイプのトイレがあり、見た目や使い方がそれぞれ異なります。
まずは基本の種類と特徴を確認しておきましょう。
和式・洋式トイレの違いと使い方
日本では「和式」と「洋式」の2種類のトイレがあります。
和式トイレは、昔ながらのトイレで、床に便器が埋め込まれており、しゃがんで使うスタイルです。
慣れていないとバランスを取るのが難しいと感じる方もいますが、衛生面で便座に触れずに使えるのが特徴です。
古い建物の一部では現在も利用されています。
洋式トイレは、椅子のような形の便座に座って用を足す一般的なスタイル。
多くの外国人にとっても使いやすく、ホテルや商業施設、コンビニ、家庭など多くの場所で採用されています。
多機能トイレとは?設備や使い方も紹介
多機能トイレは、車いすの方や身体の不自由な方、子ども連れの方でも使いやすいように設計された広めのトイレです。
オムツ替えシートや手すり、緊急呼び出しボタンなどが設置されており、どなたでも安心して利用できます。
一般の方が使用しても問題はありません。
日本のトイレの基本的な使い方

続いては、トイレの基本的な使い方として、水の流し方やトイレットペーパーの扱い方を紹介します。
トイレの流し方は?
日本のトイレには、流し方のタイプもいくつかあります。
- レバー式:便器の脇にあるレバーを押す、または回すことで水が流れます。
「大」「小」によって流れる水の量が異なります。

- ボタン式:「流す」または「洗浄」と書かれたボタンを押して水を流します。
パネル内に「大」「小」の2つのボタンがあることも。

- センサー式:便座から立ち上がると自動で流れるタイプや、センサーに手をかざして流すタイプがあります。
ボタンに触れなくてよいので衛生的です。

トイレットペーパーはどうする?
日本では、トイレットペーパーは基本的に便器に流してOKです。
ただし、ティッシュペーパーやナプキン、紙おむつなどは絶対に流さないようにしましょう。
排水管が詰まる原因になるため、注意が必要です。生理用品やそれ以外のものは、トイレ内に設置されているゴミ箱に捨てましょう。
使用後は、しっかりと流すことも大切です。
残っていると「使い方が汚い」と感じられてしまうことも。
また、便座が汚れてしまった場合は、トイレットペーパーで必ず拭き取りましょう。
次に使う人への配慮として、心がけたいマナーのひとつです。
ウォシュレットの使い方とよくある疑問

日本のトイレを特徴づける存在ともいえるのが「ウォシュレット」です。
慣れていないと操作に迷うこともありますが、基本を押さえれば快適に使うことができます。
ここでは、よく使われる用語や機能、注意点などをまとめて紹介します。
ウォシュレットによく出てくる用語とその機能
ウォシュレットには、さまざまなボタンや機能がついています。
よく見かける表示やその意味、使い方を以下の表にまとめたので、使い方に迷ったときの参考にしてください。
用語 | 意味(英訳) | 意味(英訳) |
---|---|---|
流す(nagasu) 洗浄(senjou) | flush | トイレが終わった後に水を流すボタン。 「大(full)」と「小(half)」がある。 |
おしり(oshiri) | hip | おしりを水で洗浄する |
ビデ(bide) | bidet | 女性器を水で洗浄する |
やわらか(yawaraka) | soft | 弱い勢いの水で洗浄する |
止(’tomeru’ or ’tomaru’) | stop | おしりとビデの水を止める |
音姫(otohime) | 直訳では”sound princess’’ | トイレ中の音を消す音楽が流れる |
音量(onryou) | volume | 音姫の音楽の音量を調節する |
水勢(suisei) | water pressure | おしりやビデの水の強さを調節する |
乾燥(kansou) | drying | 洗浄した後のおしりを風で乾かす |
呼出(yobidashi) | call | 体調が悪くなったり困ったことがあった時に、従業員を呼んで助けを求める |
「おしり」と「ビデ」の違いと使い分け
「おしり」はおしり全体を洗う機能、「ビデ」はシャワーの位置が少し前に設定されていて、女性器を洗いやすい設計です。
便座に深く座れない子どもがおしりを洗うときにビデを使うこともあります。
「呼出」ボタンの意味と注意点
「呼出」ボタンは、困ったときにスタッフを呼ぶためのものです。
流すボタンやセンサーの近くにあることが多く、急いでいると間違って押してしまうこともあるため、押してしまわないよう注意しましょう。
ウォシュレットを使うときのコツと注意点

ウォシュレットは便利な反面、使い方を間違えると違和感を覚えたり、不快に感じることも。
ここでは、快適に使うためのちょっとしたコツや注意点を紹介します。
洗浄は10秒くらいでOK!
長時間洗う必要はありません。
10秒程度の洗浄で十分清潔になります。
洗いすぎは肌トラブルの原因になることもあるので、洗いすぎないようにしましょう。
水の勢いは弱めが安心!
水の強さを強くすると刺激が強く、おしりを傷つけることも。
水圧はできるだけ弱く設定しましょう。
また、周囲に水が濡れてしまうのを防ぐためにも有効です。
拭く前に洗うのが正解?
ウォシュレットは、紙で拭く前に使うのが基本です。
先に紙で拭いてしまうと、汚れを広げてしまうことがあり、しっかり洗浄できない場合もあります。
水温は少し高めが◎ 熱すぎには注意
お湯のほうが汚れが落ちやすいですが、温度設定は適度に。
高温に設定しすぎるとやけどや不快感の原因になることがあります。
日本のトイレマナーとトラブル回避のポイントは?

いつも清潔に保たれている日本のトイレですが、気持ちよく使うためにはマナーを守り、ちょっとした気配りも大切です。
ここでは、使う人みんなが快適に過ごせるように、覚えておきたいポイントを紹介します。
トイレのマナー
日本では、多くの人が気持ちよく使えるように、それぞれがマナーを守ってトイレを利用しています。
- 音姫は必要に応じて使う
音を気にせず使えるように、水の流れる音を再生する「音姫」という機能があります。
使いたいときだけONにして、音量の調整も忘れずに。
- 便座は元の位置に戻す
便座を上げたままにせず、使い終わったら元に戻しておくと、次の人も使いやすくなります。
汚れてしまったときは、備え付けのペーパーで軽く拭いておきましょう。
- ゴミはゴミ箱へ
トイレットペーパー以外のもの(生理用品やおむつなど)は、流さずにトイレ内のゴミ箱に捨てましょう。
男性が洋式トイレを使うとき
洋式トイレを使うとき、男性も座って用を足す人が増えています。
立って使うと、便座や床に尿が飛び散ってしまうことがあるからです。
家庭や公共の場所でも、座って使うことで掃除の手間を減らし、周囲への配慮にもつながります。
トイレの場所や案内表示もチェックしよう!

観光中や外出先で「トイレに行きたいけれど、どこにあるかわからない」と困ることもありますよね。
ここでは、日本で公共トイレを探すときのポイントや、よく使われる案内表示について紹介します。
公共トイレの場所と探し方
日本では、駅や公園、商業施設などに無料の公共トイレが設置されており、大きな駅では構内に複数あることも。
案内表示に従えば見つけやすいです。
コンビニやデパート、ドラッグストアでもトイレを借りられる場合がありますが、「トイレのみのご利用はご遠慮ください」と書かれていることもあるため、あわせて買い物もするのがおすすめ。
観光地や高速道路のサービスエリアには、バリアフリー対応や多機能トイレがあることも多く、どんな人でも使いやすくなっています。
また、スマートフォンの地図アプリで「トイレ」と検索すれば、周辺の公衆トイレが表示されるので、移動中に探すときにも便利です。
「お手洗い」ってどれ?日本でよく使われる案内表示
「お手洗い」は、日本でトイレを表す丁寧な表現です。
他にも「TOILET」「化粧室」「WC」「レストルーム」などの表記があり、すべてトイレを指します。
漢字表記に慣れていない方は、英語やピクトグラム(絵文字)にも注目して探すと良いでしょう。
まとめ
日本のトイレは高機能で清潔ですが、慣れないうちは操作に戸惑うこともあります。
使い方やマナーをあらかじめ知っておけば、戸惑わずに利用できるはず。
せっかくの旅や生活を気持ちよく過ごすためにも、ぜひこの記事を参考にしてみてください。