日本語でのビジネスメールの書き方を覚えよう!例文や文例、マナーでわかりやすく解説

日本で働く外国人の方にとって、母語ではない日本語でビジネスメールを書くのは、難しく感じる方も多いでしょう。
ビジネスの場では、敬語やマナーを正しく使い、わかりやすく伝えることが求められます。
この記事では、日本語でのビジネスメールの書き方を基本から詳しく解説!
具体的な例文や文例、よく使われるフレーズやマナーも紹介しますので、これを参考に自信を持ってメールを書けるようになりましょう。
Contents
日本語でのビジネスメールの基本構成と書き方

日本語のビジネスメールには、決まった基本構成と書き方の順序があります。
\ 基本的な書き方の流れ /
- 件名(メールの内容を端的に表す)
- 宛名(送り先の名前や部署名)
- 文頭の挨拶(関係性に応じた一言)
- 本文(伝えたい要件を簡潔に)
- 文末の締めの言葉(感謝や依頼の気持ちを込めて)
- 署名(自分の名前や連絡先など)
以下、それぞれのポイントを詳しく解説します。
件名
件名は、受信者がメールの内容をすぐに理解できるように、具体的かつ簡潔に書くことが大切です。
例えば、「○月○日打合せの件」や「資料送付のお願い」など、内容が一目でわかるようにしましょう。
曖昧な件名はメールを見落とされる原因になるため注意が必要です。
宛名
宛名はメールの送り先を明確に示します。
社外の相手には「会社名+部署名+氏名+様」と書くのが一般的です。
複数の相手に送る場合は、「関係者各位」や「〇〇部の皆様」などの表現を使います。
誤字や名前の間違いがないよう、特に気をつけましょう。
文頭の挨拶
メールの冒頭には、相手への感謝や季節の挨拶を簡単に入れると良い印象を与えます。
よく使われる表現は「いつもお世話になっております」や「平素よりお世話になっております」などです。
相手との関係や状況に応じて適切な挨拶を選びましょう。
本文
本文では、伝えたい要件を整理し、専門用語や難しい言葉は避けるなど、相手に伝わりやすい表現を心がけましょう。
また、文章が長くなりすぎないよう気をつけ、要点を明確に伝える工夫が必要です。
文末の締めの言葉
メールの終わりには、「よろしくお願いいたします」などの丁寧な締めの言葉を入れて締めくくります。
これにより、メールの終わりが明確になり、相手に感謝や依頼の気持ちが伝わります。
署名
署名には、名前のほか、会社名や部署名、役職、電話番号やメールアドレスを記載します。
外国人の方は、自分の名前の読み方がわかるようにカタカナのフリガナを添えるのもおすすめです。
日本語でのビジネスメールで押さえたい敬語とマナー

日本語のビジネスメールでは、敬語の使い方やマナーがとても大切です。
適切な敬語を使うことで、相手に敬意を示し、良い印象を与えられます。
また、わかりやすく簡潔に伝えることもマナーのひとつです。
敬語の基本(尊敬語・謙譲語・丁寧語)の使い分け方
敬語には、相手を高める「尊敬語」、自分をへりくだる「謙譲語」、そして文章全体を丁寧にする「丁寧語」の3種類があります。
ビジネスメールではこれらを正しく使い分けることが求められます。
例えば、「言う」は尊敬語で「おっしゃる」、謙譲語で「申し上げる」、丁寧語で「言います」となります。
基本の使い方を押さえて、自然な敬語表現を心がけましょう。
マナーとしてわかりやすく簡潔に書くコツ
忙しい相手にも読みやすいメールにするため、長文や回りくどい表現は避けましょう。
適切な改行や箇条書きを使うことで、情報が整理されて読みやすくなります。
こうした配慮は、相手への思いやりとしてのビジネスマナーにもつながります。
返信や転送の際のマナーと注意点
返信メールでは、元のメール内容をしっかり確認し、必要な情報を的確に伝えることが重要です。
転送メールを送る際は、転送する理由を明記し、不要な情報を削除して相手にわかりやすくしましょう。
これらを守ることで、誤解やトラブルを防げます。
実践で使える!日本語でのビジネスメールのよく使う単語・フレーズ集

日本語のビジネスメールには、独特の単語やフレーズが多く使われます。
ここでは代表的なものを紹介します。
よく使う単語の意味と使い方
日本語のビジネスメールでよく使われる単語には、それぞれ特有の意味や使い方があります。
御中(おんちゅう)
「御中」は会社や部署名など組織に対して使う敬称です。個人名には使いません。
例えば「〇〇株式会社 御中」のように書きます。
ビジネスメールでは、宛名が個人名でない場合によく使われます。
各位(かくい)
「各位」は「皆さま」を丁寧に表した言葉で、複数の人に向けた挨拶文などで使います。
例えば「関係者各位」と書くことで「関係者の皆さまへ」という意味になります。
貴社(きしゃ)
「貴社」は相手の会社を敬って指す言葉です。
社外の相手の会社名を話すときに使います。
会話では「御社(おんしゃ)」も使いますが、メールでは「貴社」が一般的です。
弊社(へいしゃ)
「弊社」は自分の会社を謙遜して指す言葉です。
メール文中で自社を示すときに使います。
敬具(けいぐ)
「敬具」はメールや手紙の結びに使う挨拶で、英語の”Sincerely”に相当します。
メールの最後に書いて文章を締めくくります。
便利な挨拶フレーズ例
ビジネスメールでよく使う挨拶や締めのフレーズを知っておくと、メールを書くときに役立ちます。
お世話になっております
日本のビジネスメールで最もよく使われる挨拶文の一つです。
英語の”Thank you for your continued support”に近く、日頃の感謝を表します。
メールの冒頭でよく使われます。
よろしくお願いいたします
メールの締めの言葉としてよく使われます。
依頼やお願いをするときに、丁寧な印象を与えるフレーズで、英語の “Sincerely” や “Best regards” にあたります。
心よりお詫び申し上げます
謝罪の気持ちを表す丁寧なフレーズです。
英語の “Truly sorry” や “Sincere apologies” にあたり、ミスやトラブルがあった際に使い、誠意を伝えます。
【テンプレあり】取引先・お客様に送る日本語でのビジネスメールの文例

ビジネスシーンでよく使われるメールの文例をいくつかご紹介します。
取引先やお客様に送る際に参考にしてください。
会議案内・日程変更の連絡メール例
会議の日時や場所の変更を伝えるときは、わかりやすく具体的に伝えることが大切です。
例文では、変更点をはっきり書き、相手に負担をかけない配慮を示しましょう。
例:
件名:【ご連絡】〇月〇日打合せの件 |
〇〇株式会社 △△部 □□様 いつもお世話になっております。〇〇株式会社の山田と申します。 先日お打合せさせていただきました○月○日の会議についてご連絡いたします。 会議の開催場所が弊社会議室に変更となりました。 お手数をおかけしますが、ご対応よろしくお願いいたします。 なお、開始時間と内容に変更はございません。 ご不明な点がありましたらご連絡ください。 よろしくお願いいたします。 ————————————– Ken Smith(ケン・スミス) 〇〇株式会社 営業部 TEL: 03-1234-5678 Email: ken.smith@example.com |
お礼メールの書き方と例文
取引先やお客様への感謝の気持ちを伝えるメールは、丁寧で誠実な言葉遣いがポイントです。
相手の時間や労力に感謝し、今後の関係強化につなげましょう。
例:
件名:先日のご対応ありがとうございました |
〇〇株式会社 △△部 □□様 いつもお世話になっております。〇〇株式会社の山田です。 先日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。 ご提案いただいた内容について、社内で検討を進めております。 どうぞよろしくお願いいたします。 ————————————– Ken Smith(ケン・スミス) 〇〇株式会社 営業部 TEL: 03-1234-5678 Email: ken.smith@example.com |
お詫びメールの基本例文
謝罪が必要な場面では、誠意をもってわかりやすく伝えることが重要です。
ミスの内容と対応策を明示し、信頼回復に努めましょう。
例:
件名:納期遅延のお詫び |
〇〇株式会社 △△部 □□様 いつもお世話になっております。〇〇株式会社の山田です。 この度は納期が遅れてしまい、大変申し訳ございません。 現在、遅延の原因を調査し、速やかな対応を進めております。 ご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。 今後このようなことがないよう、再発防止に努めてまいります。 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 ————————————– Ken Smith(ケン・スミス) 〇〇株式会社 営業部 TEL: 03-1234-5678 Email: ken.smith@example.com |
依頼・問い合わせメールの例
お願いや問い合わせをするときは、内容を明確にし、相手が対応しやすいよう配慮しましょう。
必要な情報は漏らさず、簡潔にまとめます。
例:
件名:資料送付のお願い |
〇〇株式会社 △△部 □□様 いつもお世話になっております。〇〇株式会社の山田です。 先日ご説明いただいた資料のコピーをお送りいただけますでしょうか。 お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。 ————————————– Ken Smith(ケン・スミス) 〇〇株式会社 営業部 TEL: 03-1234-5678 Email: ken.smith@example.com |
送信先設定の違いと使い分け方法

メールの送信先にはTO、CC、BCCの3種類があります。それぞれの違いと使い方を覚えましょう。
TO・CC・BCCの違いと使い方のポイント
TOは主に直接関係する人に、CCは情報共有のために、BCCは他の受信者にメールアドレスを知られたくない場合に使います。
- TO
主に「対応をお願いしたい人」や「直接関係する人」を指定します。
相手にアクションを期待する場合はTOに入れましょう。
例えば、依頼や質問をする相手です。
- CC
メール内容を共有したい人を入れますが、基本的に返信や対応は求めません。
情報共有が目的のため、必要以上に多く入れないよう注意が必要です。
社内外の関係者への共有に使われます。
- BCC
受信者同士にメールアドレスを見せたくない場合に使います。
特に多数の人に一斉送信する際に便利です。
ただし、BCCは宛先に入っている人には見えないため、使い方を誤ると誤解を招くこともあるため注意が必要です。
適切な送信先設定でトラブルを防ぐ
送信先を正しく設定しないと、情報漏えいや誤送信、返信時のトラブルにつながります。
メールを送る前には、誰がどの役割で受け取るべきかをよく考え、TO・CC・BCCを適切に使い分けましょう。
また、返信メールでは送信先の確認を必ず行い、必要以上に多くの人に送らないよう配慮が必要です。
まとめ
日本語でのビジネスメールは、敬語やマナー、書き方の基本を理解することで、誰でも上手に書けるようになります。
例文やフレーズを参考にしながら、まずは一歩ずつ慣れていきましょう。
正しいビジネスメールが書けるようになると、仕事のコミュニケーションが円滑になり、信頼も得やすくなります。
ぜひ記事内容を活用して、自信を持って日本語のビジネスメールを書いてくださいね!