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日本語の自動詞と他動詞とは?違い・見分け方・ルールを簡単に解説!【一覧あり】

日本語の自動詞と他動詞について学ぶ外国人たち

日本語を学ぶ上で、動詞の使い分けは大切なポイントです。

その中でも「自動詞」と「他動詞」の違いは、初心者にとって特に難しい部分かもしれません。

この記事では、初心者でも簡単に理解できるように、自動詞と他動詞の違いや見分け方をわかりやすく説明します。

これをマスターすれば、もっと自信を持って日本語を使えるようになりますよ!

日本語の自動詞・他動詞とは?

まずは、日本語の自動詞・他動詞とは何かを簡単に解説します。

日本語の自動詞とは

自動詞(Intransitive verb)とは、自分以外の何かに影響を及ぼさない動きを表す動詞のことです。

例えば「歩く」という動詞は、歩いている私以外の何かに影響を及ぼしていないので自動詞になります。

日本語の他動詞とは

他動詞(Transitive verb)とは、自分以外の何かに影響を及ぼす動きを表す動詞のことです。

例えば「食べる」という動詞は、「食べ物がなくなる」という、自分以外のもの(この場合は「食べ物」)への影響があるので他動詞になります。

出典:国語の文法|動詞(9)自動・他動詞

【保存版】自動詞と他動詞の違いをチェック!

自動詞と他動詞の違いは、日本語学習者にとって重要なポイントです。

ここでは、両者の違いを分かりやすく解説し、簡単にまとめた一覧表も紹介します。

これを参考に、しっかり確認していきましょう!

自動詞・他動詞の違いが一目でわかる一覧表

【自動詞と他動詞の対の例】

〜が〜を
自動詞(漢字)よみ他動詞(漢字)よみ
起きるおきる起こすおこす
落ちるおちる落とすおとす
倒れるたおれる倒すたおす
汚れるよごれる汚すよごす
壊れるこわれる壊すこわす
直る/治るなおる直す/治すなおす
回るまわる回すまわす
返る/帰るかえる返す/帰すかえす
変わる/代わる/替わる/換わるかわる変える/代える/替える/換えるかえる
破れるやぶれる破るやぶる
切れるきれる切るきる
折れるおれる折るおる
割れるわれる割るわる
集まるあつまる集めるあつめる
決まるきまる決めるきめる
始まるはじまる始めるはじめる
閉まるしまる閉めるしめる
開くあく開けるあける
付く/点くつく付ける/点けるつける
消えるきえる消すけす
入るはいる入れるいれる
出るでる出すだす
溶けるとける溶かすとかす
増えるふえる増やすふやす
冷えるひえる冷やすひやす
温まる/暖まるあたたまる温める/暖めるあたためる
焼けるやける焼くやく
煮えるにえる煮るにる
渇くかわく渇くかわく
見つかるみつかる見つけるみつける
浸かる/漬かるつかる浸ける/漬けるつける

2.自動詞しかない動詞

「歩く」「走る」などは対応する他動詞がなく、自動詞しかない動詞です。

例えば「歩く」は、「開く」に対する「開ける」にあたるような動詞がありません。

【自動詞しかない動詞の例】
  • 歩く、走る、行く、働く、生きる、泣く、泳ぐ、起きる、いる、光る

3.他動詞しかない動詞

「食べる」「飲む」などは対応する自動詞がなく、他動詞しかない動詞になります。

食べると必ず食べ物がなくなったり減ったりするので、自分自身だけが「食べる」という動きをして、他の何かに全く影響を及ぼさないということはできません。

よって「食べる」に対応する自動詞はありません。

【他動詞しかない動詞の例】
  • 食べる、飲む、読む、書く、買う、作る、置く、壊す、送る、撮る、飾る

出典:国語の文法|動詞(9)自動詞・他動詞

簡単に判別!自動詞と他動詞の見分け方

自動詞と他動詞を見分けるコツは、意外とシンプルです。

ルールを覚えれば、自然に使い分けられるようになります。

「~を」があれば他動詞のことが多い

他動詞は他の何かに影響を及ぼすので、その影響を受ける何かのことを「〜を」で表現できます。

例えば、「開ける」「食べる」はそれぞれ「ドアを開ける」「ごはんを食べる」と書けるので他動詞になります。

例外もある!移動動詞とは?

移動を表す動詞(移動動詞)では、移動の起点や通過点を「~を」で表すことがあります。

例えば「部屋を出る」のように使うことができます。

でも、これらの動詞は他の何かに影響を与えるわけではなく、単に移動の場所や経路を示しているだけなので、他動詞ではなく自動詞として扱います。

【「~を」を使う移動動詞の例】
  • 出発する、離れる、飛び立つ、降りる(起点)
  • 歩く、走る、通る、飛ぶ、散歩する(通過点)

この見分け方はとても便利ですが、注意点もあります。

たとえば、「歩く」は自動詞ですが、「道を歩く」のように「~を」をつけることがあります。

でも、この場合の「道を」は私が歩いている場所を示すもので、道に何かを影響を与えているわけではないので、やっぱりこれは自動詞と判断できます。ができます。

ただし、この場合の「道を」は私が歩いている状況を表す(along a road)もので、歩くことが道に何か影響を及ぼしているのではないと考えると、これは自動詞だと判断できます。

受け身の文を作れるかどうか

もう一つの見分け方は、受身の文を作れるかどうかです。

例えば、「私はドアを開ける」と言った場合、「ドアは私によって開けられる」と受身形にできます。

これができれば、それは他動詞です。

一方、「ドアが開く」は受身形にできないので、これは自動詞です。

自動詞・他動詞の見分け方クイズ!ゲーム感覚で学ぼう

自動詞と他動詞の違いをしっかり理解するために、ここでは、簡単なクイズを出題します。

楽しみながら学んで、どちらが自動詞でどちらが他動詞かを見分けられるようになりましょう!

①私は毎朝リビングでコーヒーを飲む。
この文で使われている動詞は、自動詞・他動詞のどちらでしょうか?


答え:
この文の動詞は「飲む」です。「飲む」には、主語だけでなく、「〇〇を」という対象が必要になります。この文では、「コーヒーを」がその対象です。
つまり、「飲む」は他の物に影響を与える動詞なので、他動詞になります!
②12時に駅に到着した。
この文で使われている動詞は、自動詞・他動詞のどちらでしょうか?


答え:
この文の動詞は「到着する」です。
「到着する」は、どこに到着するのかという対象を示す「〇〇に」が必要です。
ここでは、「駅に」がその場所を表しています。

まとめ

日本語の自動詞と他動詞は外国人の方にとって難しいですが、自分以外に影響を及ぼす何かがあるかを考えて、「~を」をつけたり、受身の文を作ってみれば見分けることができます。日本語の自動詞・他動詞をマスターして、上手な日本語が使えるようにしましょう。

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