外国人がSIMカードを契約する方法は?必要な書類やおすすめのSIMカードも解説

日本で生活する上で、SIMカードの契約は必須と言えるでしょう。
しかし、契約方法やどのような書類が必要なのか、どのサービスを選べば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、外国人がSIMカードを契約する際の手順や必要な書類、おすすめのサービスについて解説します。
短期滞在の方にはプリペイドSIM、長期滞在の方には月額契約のSIMカードをそれぞれ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
Contents
外国人のSIMカードの契約方法

外国人がSIMカードを契約する方法には主に2つあります。
店舗での契約とオンラインでの契約です。
それぞれの特徴とメリットを理解して、ご自身に合った方法を選びましょう。
店舗で契約する
携帯電話ショップや家電量販店の窓口で直接契約する方法です。
店舗では専門スタッフが対応してくれるため、分からないことがあればその場で質問できます。
大手キャリアでは外国語に対応できるスタッフも常駐しているので、安心です。
また、実際に端末を手に取って確認できるメリットもあります。
しかし、店舗での契約は待ち時間が発生することがあるので、時間に余裕を持って来店しましょう。
オンラインで契約する
インターネット経由でSIMカードを申し込む方法です。
24時間いつでも申し込みができ、自宅にいながら手続きを完了できるのでとても便利です。
申し込み後はSIMカードが自宅に郵送されるため、到着を待つ時間が必要な点に注意しましょう。
また、自分で設定しなければならないため、事前にオンラインサポートの充実度を確認しておくことが重要です。
外国人がSIMカードを契約する際に用意する書類

契約には複数の書類が必要で、いずれも本人確認や支払い手続きに関わる重要なものです。
書類の種類 | 必要性 | 備考 |
パスポート | 必須 | 本人確認書類として使用 |
在留カード | 必須 | 長期滞在者は必須 |
銀行口座情報 | 必須 | 支払い方法として使用 |
クレジットカード | 場合により必要 | 銀行口座の代わりに使用可能 |
住民票 | 場合により必要 | 一部のサービスで要求 |
印鑑 | 推奨 | 契約書への押印に使用 |
緊急連絡先 | 必須 | 日本国内の連絡先 |
補助書類 | 場合により必要 | 本人確認書類として使用 |
必須の書類も多く、準備に時間がかかる書類もあるので、時間に余裕を持って準備しましょう。
必要書類を準備する際に気をつけること
- パスポートと在留カードは原本を持参すること
- 銀行口座は日本の銀行口座を用意すること
- 住所証明として、住民票や公共料金の請求書が求められる場合があるということ
- 緊急連絡先は日本国内の連絡先(友人、勤務先など)を用意すること
パスポートと在留カードについては、原本を持参することが重要です。
コピーや写真では受け付けてもらえず、偽造防止の観点からも原本での確認が義務付けられています。
また、両書類ともに有効期限が十分に残っていることを事前に確認し、特に在留カードについては更新手続きが必要な場合は契約前に済ませておく必要があります。
次に、銀行口座については、日本国内の銀行口座を用意することが一般的です。
海外の銀行口座では支払い手続きができないため、まだ日本の銀行口座を開設していない場合は、SIMカード契約前に口座開設を完了させる必要があります。
住所証明については、住民票や公共料金の請求書が求められる場合があることを理解しておきましょう。
住民票は発行から3か月以内の書類が必要で、公共料金の請求書の場合は直近の請求書が求められます。
緊急連絡先については、日本国内の連絡先として友人、勤務先、学校などを用意することが重要です。
この連絡先は契約者本人以外で、確実に連絡が取れる先である必要があります。
申し込み時の具体的な注意点
本人確認書類を提出する際は、画像の鮮明さに気を付ける必要があります。
特にオンライン申し込みの場合、書類の四隅がすべて写真に収まっており、文字がはっきりと読み取れることが必要です。
光の反射や影などによって写真が不鮮明な場合、審査が通らない原因となります。明るい場所で撮影し、鮮明なものを選んで提出することがおすすめです。
名前の入力方法については、特にミドルネームを持つ外国人の場合に注意が必要です。
多くのサービスでは、ミドルネームをファーストネームの欄に一緒に入力するよう求められます。
例えば、「John Michael Smith」の場合、「John Michael」をファーストネーム欄に、「Smith」をラストネーム欄に入力します。
在留カードに記載されている表記と完全に一致させる必要があるため、事前に在留カードの表記を確認しておくことが重要です。
在留カードの裏面のアップロード要件についても重要なポイントです。
裏面に記載がない場合でも、表面と裏面の両方をアップロードする必要があります。
これは偽造防止とセキュリティ確保のための措置であり、裏面が白紙であっても両面を提出しましょう。
画像アップロード時の技術的な注意点として、ファイルサイズや形式の制限があることも確認しておくべきです。
一般的にJPEGまたはPNG形式で、ファイルサイズは5MB以下に収める必要があります。
※アップロード後は画像が正しく表示されているかを確認し、不鮮明な場合は再撮影して再アップロードをしましょう。
【短期滞在者向け】プリペイドSIM

短期滞在者には、契約不要で手軽に利用できるプリペイドSIMがおすすめです。ここではその特徴と利用方法を紹介します。
プリペイドSIMとは
プリペイドSIMは、事前に料金を支払って使用するタイプのSIMカードです。
観光や短期の出張など、数日から数週間程度の滞在期間に最適なサービスとなっています。
契約不要のため、面倒な書類の準備や審査を待つ時間が必要なく、購入後すぐに使い始めることができます。
料金体系は使用期間やデータ容量によって設定されており、1日プランから30日プランまでさまざまな選択肢があります。
使い切りタイプなので、使用期間が終了すると自動的にサービスが停止し、追加料金が発生する心配がありません。
日本語が不安な外国人観光客でも、購入時に必要な手続きは最小限で済むため、言語の壁を心配することなく利用できます。
プリペイドSIMを使うまでの流れ
プリペイドSIMを使用するまでには、3つのステップがあります。
スマホのSIMロックが解除されている状態にする
最初に、使用するスマートフォンのSIMロックが解除されていることを確認しましょう。
SIMロックとは、特定の通信会社でのみ使用できるよう制限されている状態のことです。
海外で購入したスマートフォンの多くはSIMフリー(SIMロックなし)の状態ですが、日本のキャリアで購入した端末の場合はSIMロックを解除する手続きが必要な場合があります。
SIMロックの解除は各キャリアの店舗やオンラインで手続きできますが、購入から一定期間が経過している必要があります。
必要なデータ容量を確認する
次に、滞在期間中に必要なデータ容量を計算しましょう。
容量不足になると追加料金が発生したり、通信速度が制限されたりする場合があるため、余裕を持った容量を選択することがおすすめです。
滞在日数と1日あたりの使用量を計算し、最適なプランを選びましょう。
開通手続きを始める
SIMカードを購入した後は、開通手続きを行います。
多くの場合、SIMカードと一緒に提供される説明書に従って、専用アプリをダウンロードするか、指定されたWebサイトにアクセスして初期設定を行います。
APNの設定が必要な場合もありますが、最近のプリペイドSIMは自動的に対応するものが多く、SIMカードを挿入するだけで使用できるものも増えています。
設定が完了すると、すぐにインターネット接続が可能です。
【長期滞在者向け】SIMカードおすすめ4選!

長期滞在者には、月額契約のSIMカードがおすすめです。
ここでは、外国人でも契約しやすく、サポートが充実している4つの主要サービスを紹介します。
サービス名 | 容量 | 月額料金 | 電話オプション | 支払い方法 |
GTN Mobile | 3GB〜 | 650円〜 | 〇 | クレジットカードコンビニ決済銀行口座から自動引き落とし |
楽天モバイル | 無制限 | 3,278円 | 〇 | クレジットカード口座振替楽天ポイント楽天キャッシュ |
LINEMO | 3GB〜 | 990円〜 | 〇 | クレジットカード口座振替 |
ahamo | 30GB〜 | 2,970円〜 | 〇 | クレジットカード口座振替 |
mobal | 3GB〜 | 2,500円〜 | 〇 | クレジットカードPayPalmobalpayなど |
GTN Mobile
GTN Mobileは、外国人向けに特化したサービスとして高い評価を得ているSIMカードです。
3GBプランが月額650円から利用でき、良心的な価格設定となっています。
また、外国人のサポート体制が充実しており、英語や中国語、韓国語、ベトナム語など多言語でのカスタマーサポートを提供しています。
日本に入国する前から申し込むことができ、到着後は全国の主要国際空港で受け取ることができます。
オプション機能も充実しており、外国人専用のクレジットカードや国際電話サービスを提供しています。
楽天モバイル
楽天モバイルは、無制限プランを月額3,278円で提供しています。
データ使用量を気にすることなく、動画視聴や通話を自由に楽しめる点が最大の魅力です。
料金体系が非常にシンプルで、使った分だけ支払うワンプランシステムを採用しており、1GBまでは0円、3GBまでは1,078円、20GBまでは2,178円、20GB以上は3,278円の4段階料金設定となっています。
ポイント還元率アップなどの特典も充実しており、楽天サービスを利用する外国人の方には特にメリットが大きいサービスです。
参考:楽天モバイル公式サイト
LINEMO
LINEMOはソフトバンクが提供する格安SIMサービスで、3GBプランが月額990円から利用できます。
最大の特徴は、LINEアプリの使用がデータ容量にカウントされないことです。
外国人の方が母国の家族や友人と頻繁にLINEを使用する場合、大きなメリットがあります。
ソフトバンク回線をそのまま使用しているため通信品質は安定しており、5G通信にも対応しています。
オンライン専用ブランドのため店舗でのサポートはありませんが、チャットサポートが充実しており、分からないことがあっても気軽に相談できます。
参考:LINEMO公式サイト
ahamo
ahamoはNTTドコモが提供するオンライン専用プランで、30GBが月額2,970円で利用できます。
ドコモ回線を利用できるため、全国どこでも安定した通信が可能です。
30GBという大容量が標準プランに含まれているため、動画視聴やオンライン会議を頻繁に行う労働者や学生に最適です。
契約はなく、長期滞在者と短期滞在者それぞれに合ったプランが用意されています。
参考:ahamo公式サイト
mobal
mobalは、外国人の契約審査をサポートする独自システムを採用しており、他社で契約が難しい場合でも申し込みやすい点が特徴です。
日本語が不安な方向けに、英語での完全サポートを提供しており、契約から解約まで全ての手続きを英語で行うことができます。
料金プランは利用者のニーズに応じてカスタマイズ可能で、短期滞在から長期滞在まで対応しています。
参考:mobal 公式サイト
外国人がSIMカードを契約することが難しいといわれる理由

外国人がSIMカードを契約する際に直面する課題には、いくつかの共通した理由があります。
これらの課題を理解することで、事前に対策を講じることができます。
信用情報の不足により、審査が通りにくい
日本の通信会社は、契約の際に信用度を重視する傾向があります。
日本に来たばかりの外国人の場合、信用につながる要素が少なく、審査で不利になることがあります。
クレジットカードや銀行取引の履歴が十分でない場合、支払い能力の確認が難しく、契約が保留または見送りになるケースも。
日本語が伝わらない・わからない
言語の壁は、外国人がSIMカードを契約する上で直面する課題の一つです。
契約書類には専門的な通信用語も多く含まれているため、内容を理解することが難しい場合があります。
また、店舗スタッフとのコミュニケーションがうまく取れないことで、誤解や契約内容の認識の違いが生じる可能性もあります。
一部の在留資格は契約できない
在留資格によっては、SIMカードの契約が制限される場合があります。
特に短期滞在や観光目的の在留資格では、長期契約のSIMカードのサービスは利用できないことが多いです。
また、在留期間が短い場合や、在留資格の更新手続き中の場合も、契約を断られることがあります。
長期滞在であっても、滞在予定期間が契約期間を下回る場合は、保証金の支払いを求められたり、契約自体を断られたりすることがあります。
このような場合は、在留期間の延長手続きを完了させてから契約の申し込みを行ったり、保証人を立てたりすることで契約が可能になる場合があります。
よくある質問

SIMカードの購入場所やSIMカードを選ぶ際の基準について解説します。
長期滞在外国人向けのSIMカードはどこで買える?
長期滞在外国人向けのSIMカードは、オンラインや家電量販店で購入することができます。
オンライン
インターネット通販サイトやSIMカード会社の公式サイトから購入できます。
豊富な選択肢から比較検討できることが魅力です。
また、レビューや評価を参考にして商品を選べるため、実際の使用感を事前に確認できます。
家電量販店
ヨドバシカメラやビックカメラ、エディオンなどの大手家電量販店では、さまざまなキャリアのSIMカードを取り扱っています。
専門知識を持ったスタッフが常駐しており、使用用途や予算に応じた最適なプランを提案してもらうことができます。
また、同時にSIMフリースマートフォンの購入も可能で、端末とSIMカードをセットで購入することで割引が適用される場合もあります。
さらに、ポイント還元サービスも充実していることもあるので、日本で居住するにあたって必要な家電製品を購入することもできるなどお得に利用できる可能性があります。
まとめ

外国人がSIMカードを契約する際は、滞在期間と使用用途に応じた適切な選択が重要です。
短期滞在者には、契約が不要なプリペイドSIMがおすすめです。
長期滞在者には、月額契約のSIMカードがおすすめで、GTN Mobile、楽天モバイル、LINEMO、ahamoなどの選択肢があります。
契約時にはパスポートや在留カード、銀行口座情報などの必要書類を事前に準備しましょう。
言語や審査のハードルといった課題もありますが、信頼できるサービスを選び、必要書類を事前に整えておくことで、スムーズに契約を進めることができます。