外国人も安心!日本で救急車を呼ぶ方法は?費用・英語対応・相談窓口まで紹介

日本で暮らす外国人や旅行中の方にとって、急病やケガが起きたときの対応は大きな不安のひとつです。
言葉の壁や医療制度への理解不足から、救急車を呼ぶべきか迷ったり、うまく状況を伝えられるか心配になることも。
この記事では、外国人が日本で救急車を呼ぶ方法や、救急隊に伝えるべき情報、費用の有無、英語や多言語対応サービスまでわかりやすく解説します。
いざという時に慌てないために、ぜひチェックしておきましょう。
Contents
日本で救急車を呼ぶ前に知っておきたい基本

救急車の制度や料金の仕組みが国によって異なる場合があるので、まずは日本のルールを知っておきましょう。
日本の救急車は、運営費用が税金でまかなわれており利用は無料です。
ただし、搬送先の病院でかかる診療費は自己負担となり、健康保険に加入していれば保険が適用されます。
海外では救急車の利用に高額な費用がかかる国(例:アメリカでは数百〜数千ドル)もあるため、日本では料金を心配せずに119へ電話できるのは大きな安心材料です。
また、救急車を呼ぶべきか判断する目安として、次のような症状があるときはためらわず119に電話しましょう。
- 意識がない、呼びかけに反応しない
- 息苦しさが強い、呼吸ができない
- 大量の出血、止血しても血が止まらない
- 激しい頭痛やけいれん
- 交通事故や大けが
このような症状は一刻を争います。迷ったら呼ぶ、が基本です。
【番号は119】日本で救急車を呼ぶ方法

緊急時は落ち着いて、次の手順で行動しましょう。
まず、治療が必要な人の状態を確認します。意識や呼吸の有無をチェックし、必要であれば周囲に助けを求めてください。
次に、携帯電話や固定電話から「119」をダイヤルします。スマートフォンからも同じ番号でつながります。
オペレーターにつながったら、以下の情報を落ち着いて伝えましょう。
- 救急であることを伝える
119番にかけると「火事ですか、救急ですか?」と聞かれます。落ち着いて「救急です」と答えましょう。
- 場所を伝える
救急車に来てほしい住所を正確に伝えます。住所がわからない場合は、近くの建物、交差点、看板など目印になるものを伝えてください。
- 症状を伝える
どんな症状か、いつから悪くなったのかを簡潔に伝えます。
例:「呼吸が苦しそうです」など。
- 年齢を伝える
通報している人が本人でなければ、患者のおおよその年齢も伝えます。
- 名前と連絡先を伝える
あなたの名前と電話番号を伝えます。必要があれば消防から折り返し連絡が来ることがあります。
救急車が到着するまで、患者のそばを離れず見守りましょう。
可能であれば家族や周囲の人が外で待機し、救急隊を案内すると到着がスムーズです。
【多言語の救急車利用ガイドも活用しましょう】
総務省消防庁では、英語・中国語・韓国語・スペイン語など、さまざまな多言語に対応した「救急車利用ガイド」を公開しています。
ダウンロードしておくと、いざというときの通報時に役立ちます。
症状を伝えるときに役立つ日本語訳と読み方
救急車を呼ぶときは、オペレーターにできるだけ正確に症状を伝えることが大切です。
特に、日本語が苦手な方にとっては症状を説明するのが難しい場合もあるでしょう。
以下の表では、よくある症状を英語・日本語・ローマ字で紹介しています。
英語 | 日本語 | 読み方 |
Headache | 頭痛 | zutsuu |
Abdominal pain | 腹痛 | fukutsuu |
Numbness | しびれ | shibire |
Hematemesis | 吐血 | toketsu |
Difficulty breathing | 呼吸困難 | kokyuu konnan |
Unconscious | 意識がない | ishiki ga nai |
Convulsions | 痙攣 | keiren |
Injury | けが | kega |
Burn | やけど | yakedo |
症状を正確に伝えることで、適切な処置を早く受けられます。普段からこうした表現を確認しておくと、緊急時に落ち着いて伝えられるでしょう。
救急車が必要か迷った時の相談窓口もある
軽症かもしれないが救急車を呼ぶべきか迷うときは、#7119(救急相談センター)に電話すると、看護師や医師が症状を聞き取り、救急搬送が必要かどうか判断してくれます。
また、地域によって異なりますが、#7119は日本語のほか、英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語など多言語にも対応しているところも。日本語が苦手な方でも相談しやすい体制です。
子どもの場合は、#8000(小児救急電話相談)が利用できます。夜間や休日も対応している地域が多いので、落ち着いて判断したいときに活用しましょう。
救急車到着までに準備しておくと良いもの

救急車が到着するまでに、以下のものを用意すると搬送や治療がスムーズです。
- 健康保険証、診察券
- 普段服用している薬、お薬手帳
- 現金や身分証明書(在留カード、パスポートなど)
- 履きなれた靴、必要な衣類
乳幼児の場合は、
- 母子健康手帳(予防接種歴などを確認できます)
- おむつや着替え一式
- 哺乳瓶、粉ミルク
- お気に入りのおもちゃ、ぬいぐるみ
- タオルや軽い毛布
なども準備しておきましょう。普段からまとめておくと、慌てずに対応できます。
救急車利用時の注意点とマナー
日本では緊急時であれば無料で利用できますが、軽症の場合はタクシーや自家用車を使うことも検討してください。
不要不急の通報やいたずら通報は、本当に必要な人への対応を遅らせる原因になります。
悪質な場合は罰則の対象になることもあるため注意しましょう。
まとめ
日本では救急車の利用は無料です。症状や住所を日本語で伝えられるように準備しておくと、緊急時も落ち着いて対応できるでしょう。
また、#7119や#8000といった相談窓口を知っておくと、救急車を呼ぶか迷ったときに役立ちます。
緊急時は迷わず119に電話し、命を守る行動を!