留学生が部屋を探す際のポイントは?おすすめの不動産会社を3つ紹介!

日本への留学が決まった外国人が、最初に直面する課題の一つが住居探しです。
言語の壁や日本独特の賃貸システム、日本人の外国人への理解度などが障壁となり、留学生にとって部屋探しは簡単なことではありません。
しかし、適切な準備と正しい情報があれば、住環境を見つけることは可能です。
本記事では、留学生が効率的かつ安心して部屋探しを進めるためのポイントを紹介します。
Contents
留学生が部屋探しの前にすること

留学生は、部屋探しの前に学生寮があるかどうかの確認など、やるべきことがたくさんあります。
特に、日本語に不安のある留学生は日本の賃貸契約書をよく理解しておくことが必要です。
学生寮があるかどうか確認する
留学生が最初に行うべきことは、進学予定の大学に学生寮があるかどうかの確認です。
学生寮は一般的な賃貸物件と比較して、家賃が安く、入居手続きも比較的簡単で、同じ留学生との交流機会も多いです。
しかし、学生寮は定員に限りがあるため、早めの申し込みが必要です。
寮の種類も個室タイプから共同生活タイプまでさまざまで、月額家賃は3万円から10万円程度と幅があります。
申し込み期限は通常、入学の6ヵ月前から3ヵ月前に設定されている場合が多いです。
資金を準備しておくこと
日本の賃貸契約では、入居時に家賃の4〜6ヵ月分程度の初期費用が必要です。
この費用には敷金や礼金、前家賃、仲介手数料、火災保険料などが含まれます。
資金の準備では、銀行の残高証明書や収入証明書も重要な書類です。
留学生の場合、両親からの送金証明や奨学金受給証明書なども有効な収入証明として認められることが多いため、事前に準備しておきましょう。
また、日本到着後すぐに使えるよう、一部の資金は現金で準備し、残りは国際送金や海外対応のクレジットカードで管理することをおすすめします。
日本の賃貸契約書を理解しておく
日本の賃貸契約には独特のシステムがあり、事前に理解しておくことが重要です。
特に「敷金・礼金制度」「連帯保証人制度」「更新料」などは、他国では見られない日本特有のものです。
契約書には細かい規約が記載されており、ペット飼育の禁止、楽器演奏の制限、来客の宿泊制限など、日常生活に関わる重要な項目が含まれています。
これらを理解せずに契約すると、後のトラブルの原因となる可能性があります。
契約書の重要な部分については、必要に応じて翻訳サービスを利用し、完全に理解してから署名することが大切です。
留学生が部屋を探す際のポイント

外国人向けの物件を探したり外国人の多い地域で住居を探したりすることで、賃貸契約がスムーズに行える可能性が高まります。
外国人向けの情報を検索する
効率的な部屋探しのためには、外国人留学生向けの情報を積極的に活用しましょう。
一般的な不動産サイトでは外国人の入居を受け入れていない物件も多く掲載されているため、最初から外国人歓迎の物件に絞って検索することがおすすめです。
また、これらのサイトには留学生の体験談や、地域別の生活情報なども豊富に掲載されているため、部屋選びと同時に生活環境の情報収集も効率的に行うことができます。
多言語対応が可能な不動産会社を選ぶ
部屋探しでは、不動産会社とのコミュニケーションが欠かせません。
物件の詳細の確認、契約条件の交渉、トラブル時の対応など、正確な意思疎通ができる不動産会社を選ぶことが必要です。
多言語対応の不動産会社では、外国人スタッフが在籍していたり、通訳サービスを提供していたりします。
また、契約書や重要事項説明書の翻訳サービスを提供している会社もあるため、安心して契約手続きを進めることが可能です。
事前に電話やメールで言語対応について確認し、自分が理解できる言語でサポートを受けられる会社を選択しましょう。
留学生が多い地域を選ぶ
留学生が多く住んでいる地域では、外国人向けのサービスが充実しており、日常生活を送る上で多くのメリットがあります。
スーパーマーケットでは外国の食材が手に入りやすく、病院や銀行でも外国語対応サービスを提供していることが多いです。
また、留学生コミュニティが形成されている地域では、生活情報の交換や、同じ母国の仲間と交流できる機会も豊富です。
大家さんも外国人の入居に慣れているため、契約がスムーズに進む傾向があります。
周囲の環境を確認する
部屋の条件だけでなく、周辺環境の確認も重要なポイントです。
最寄駅から住居までの距離と交通アクセス、大学までの通学時間、コンビニやスーパーなどの生活施設の充実度をチェックしましょう。
特に留学生にとって重要なのは、24時間営業のコンビニエンスストア、国際郵便に対応した郵便局、外国語対応が可能な病院の有無です。
また、治安状況についても事前に調査し、夜間でも安心して帰宅できる環境かどうかを確認することが大切です。
可能であれば、契約前に実際に現地を訪問し、異なる時間帯での環境を確認することをおすすめします。
部屋探しの時期とスケジュール感

入学直前は留学生が一気に住居探しを行うため、競争率が高く家賃も高騰しやすくなってしまいます。
このため、留学生は入学が決まった段階で準備を始めましょう。
入学直前は競争率が高く家賃も高騰しやすい
日本の新学期は4月に始まるため、1月から3月にかけて部屋探しの需要が急激に高まります。
この時期は「繁忙期」と呼ばれ、良い条件の物件はすぐに成約してしまい、家賃も通常より高く設定されることが一般的です。
特に大学周辺の人気エリアでは、物件の公開から数日で成約というケースも珍しくありません。
留学生にとって条件の良い物件(駅が近い、家具付き、外国人歓迎など)は特に競争が激しく、希望する物件に入居できない可能性が高くなります。
さらに、引っ越し業者の料金も繁忙期には2〜3倍に跳ね上がるため、住居確保にかかる費用が大幅に増加してしまいます。
初期費用を抑えたい留学生にとって、この時期の部屋探しは経済的な負担が大きくなる傾向があります。
留学生は入学許可が出た段階で早めに動くことがおすすめ
留学生にとって最適な部屋探しのタイミングは、入学許可通知を受け取った直後です。
多くの場合、これは前年の10月から12月頃に該当します。
この時期に動き始めることで、競争を避けながら理想的な物件を見つけやすくなります。
早期の部屋探しでは、家賃交渉の余地もあり、初期費用の一部減免や家具・家電付き物件への変更なども可能な場合があります。
オンライン内見サービスを活用すれば、来日前でも実際の物件を確認することが可能です。
契約についても、電子契約システムを導入している会社であれば、来日前に手続きを完了させることも可能です。
【留学生向け】不動産会社3選

留学生向けの不動産会社も多くなっています。
ここでは、物件数が多かったり多言語対応サービスが充実したりしている不動産会社をおすすめします。
GTN
GTNは、外国人向けに総合サービスを提供する会社です。
15年以上の実績を持ち、お部屋探しサービスの他にも家賃保証サービスや外国人支援サービスなども提供しています。
最大の特徴は、保証人不要で契約できる独自の保証システムです。
また、英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ネパール語など、主要な留学生の出身国の言語に対応しています。
入居に関するサービスも提供しており、家具や家電について相談することも可能です。
参考:GTN 公式サイト
Mooovin
Mooovinは、外国人が入居できる物件のみを掲載しています。
また、部屋探しや契約、支払いのすべてをオンラインで行うことが可能です。すべての外国人に保証会社のサービスを提供しているため、保証人を用意できない外国人も契約をすることが可能です。
この際、審査に通る必要があるため、書類の不備などに気をつけましょう。
wagaya Japan
wagaya Japanは、外国人向けの住居仲介サービスを提供している信頼できる不動産会社です。
条件ごとに物件を紹介しているため、希望の物件を効率的に探すことができます。
また、外国人が多く住むエリアごとに物件を紹介しており、外国人が住みやすい地域も知ることができます。
24時間サポートを提供しており、困ったときでもすぐに相談することが可能です。
留学生が見落としやすい準備すべき資金

日本には外国にはない独特の費用項目があります。
このため、留学生はどのような資金を準備する必要があるのか確認しておきましょう。
敷金・礼金
敷金は物件の修繕費用や家賃滞納時の保証として家主に預ける費用で、通常は家賃の1~2ヵ月分です。
退去時に原状回復にかかる費用を差し引いて返還されますが、留学生の場合、日本の「原状回復」の概念を正確に理解していないため、思わぬ費用を請求されることがあります。
礼金は家主への謝礼として支払う費用で、家賃の0~2ヵ月分が一般的です。
礼金は返還されない費用のため、できるだけ礼金ゼロの物件を選ぶことが費用の削減につながります。
前家賃
前家賃は、入居月と翌月分の家賃を契約時に前払いする制度です。
月の途中で入居する場合は、入居日からの日割り計算が行われます。
前家賃制度において留学生が見落としやすいことは、入居日の調整による費用の変動です。
月初入居と月末入居では、前家賃の金額に大きな差が生じます。
月末入居の場合、入居月の日割り家賃が少なくなるため、初期費用を抑えることができます。
仲介手数料
仲介手数料は不動産会社に支払う手数料で、法律上は家賃の1ヵ月分以内と定められています。
最近では仲介手数料の半額や無料を謳う不動産会社も増えており、複数の会社で比較検討することで費用を削減できる可能性があります。
ただし、手数料が安い場合は、その分サービス内容が限定される場合もあるため、サービス内容とのバランスを考慮して選択することが重要です。
火災保険料
火災保険は賃貸契約において必須の保険で、年額15,000円から25,000円程度が一般的です。
この保険は火災だけでなく、水漏れ事故や盗難なども補償対象となります。
留学生の場合、母国の保険制度との違いを理解せず、重要性を軽視してしまう場合があります。
火災保険では、「借家人賠償責任保険」と「個人賠償責任保険」がセットになっているものを選ぶことが重要です。
これらは、借主が原因で建物に損害を与えた場合や、近隣住民に迷惑をかけた場合の補償を提供します。
更新料
日本の賃貸契約では、2年ごとに契約を更新することが必要で、その際に更新料として家賃の1ヵ月分程度を支払うことが一般的です。
留学期間が長い学生は、この更新料も予算に含めて計画する必要があります。
更新料は地域によって相場が異なるため、確認しましょう。
保証委託料
保証委託料とは、連帯保証人を立てられない留学生の多くが利用する保証会社へ支払うものです。
初回保証料として家賃の50~100%、年間更新料として家賃の30~50%程度が必要です。
保証会社によって料金体系が異なるため、複数社で比較することが重要です。
また、保証委託料は継続的に発生する費用のため、留学期間全体でのトータルコストを計算して予算計画を立てることが重要です。
一部の保証会社では留学生向けの割引制度を提供している場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。
まとめ

留学生の部屋探しは、事前の準備と正しい情報の収集が重要です。
学生寮の確認から始まり、十分な資金の準備と日本の賃貸システムの理解、そして信頼できる不動産会社選びまで、段階的に進めることが重要です。
また、入学直前の繁忙期を避け、早めのスケジュールで動くことで、適切な住まいを確保できる可能性が高まります。
今回紹介した不動産会社はいずれも外国人サポートに実績があるため、安心して相談できるでしょう。