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色の日本語表現をマスターしよう!一覧と使い方から慣用句・比喩まで紹介

カラフルな傘

日本語には、自然や感情をやさしく伝える、色にまつわる美しい言葉がたくさんあります。

基本の色の名前はもちろん、比喩や慣用句、和の色名など、表現の幅はとても豊かです。

この記事では、色に関する日本語の表現を一覧で紹介しながら、その使い方や意味もわかりやすく解説します。

語彙を増やしたい方、日本語の魅力をもっと知りたい方に、きっと役立つ内容です。

【一覧】日本語での色の表現とは?

日本語には、自然や感情を色で表す表現が豊富にあります。

ただ色の名前を覚えるだけでなく、文法や使い方によって意味や印象が変わるのも大きな特徴です。

ここでは、基本の色名や読み方、名詞・形容詞の違い、「〜色」の使い方など、知っておきたいポイントをわかりやすくまとめました。

まずは、基本となる色の名前と読み方から見ていきましょう。

基本の色名と読み方

まずは、日本語でよく使われる基本的な色の名前を一覧で確認しておきましょう。

読み方や英語訳もあわせて覚えておくと、理解が深まります。

色(漢字)色(ひらがな)読み方(ローマ字)英語訳
あかakared
だいだいdaidaiorange
kiyellow
みどりmidorigreen
あおaoblue
むらさきmurasakipurple
くろkuroblack
しろsirowhite
きんkingold
ぎんginsilver
ピンクぴんくpinkupink
みずmizulight blue
ちゃtyabrown
こんkondeep blue

色の品詞(名詞・形容詞)と使い分け

色の言葉には、「名詞」として使う場合と、「形容詞」として使う場合があります。

たとえば、「赤」「青」「黒」などは名詞として色そのものを表しますが、日常会話では「赤色」「青色」のように「色(いろ)」をつけて使うことが一般的です。

一方で、「赤い」「青い」「白い」など「〜い」で終わる言葉は形容詞で、名詞を修飾する際に使われます。

  • 赤い車(=赤色の車)
  • 雪が白い
  • 黒い服が好き

なお、すべての色が形容詞になるわけではありません。「ピンクい」「金い」とは言わないため、「ピンクの服」「金色の時計」のように名詞として表現します。

色を表す形容詞ローマ字の読み方英語訳
赤いakaired
黄色いkiiroiyellow
青いaoiblue
茶色いtyairoibrown
黒いkuroiblack
【例】
  • あの車は白い。秋になった。葉っぱが茶色い。私は黒い服が好きです。彼女は赤いマフラーを巻いている。

色の形容詞が自然に使えるようになると、日本語の表現の幅がさらに広がります。

「色の名前+色(いろ)」の法則

日本語では、名詞として色を表すときに「色(いろ)」をつけるのが基本的な形です。

特に「黄」や「茶」など、単独では伝わりにくい色は「黄色」「茶色」とすることで、よりはっきりと伝わります。

この表現は、丁寧でやわらかい印象を与えることもあり、会話や文章でも自然に使える便利な言い回しです。

名詞として「色の名前」+「色(いろ)」を用いた例文を紹介します。

  • あの花は、きれいなピンク色をしていますね。
  • 今日の空は、清々しい青色です。
  • 私が持っている鞄は黒色です。
  • あなたの好きな色は金色ですか?

日本語の色表現をもっと豊かに!慣用句・比喩表現

色は、ものの見た目を表すだけでなく、気持ちや状況、人の性格などを表す比喩や慣用句としても使われます。

意味を知っておくと、日本語の表現がぐっと豊かになり、会話や文章にも深みが出てきます。

ここでは、よく使われる色別の慣用句や比喩表現をいくつか紹介します。

基本の色表現だけでなく、こんな言い回しも日本語の面白いところです

「赤」は目立つ色であることから、強調や警告のニュアンスを含む表現が多く見られます。

  • 赤の他人:まったく関係のない人
  • 真っ赤な嘘:明らかな嘘
  • 赤字になる:収支がマイナスになる

「青」は冷たさや未熟さ、意外性を表す場面でよく使われます。

  • 青天の霹靂(へきれき):突然の出来事
  • 顔が青ざめる:恐怖や驚きで顔色が悪くなる
  • 青二才:経験が浅く未熟な若者

「白」は清らかさや正直さ、明るさを表す比喩として多用されます。

  • 白黒つける:はっきりと決着をつける
  • 手の内を白状する:隠していたことを明かす
  • 潔白(けっぱく):罪がない、汚れていない状態

「黒」は隠された悪意やネガティブな印象と結びつく表現が多いのが特徴です。

  • 腹黒い:心の中に悪意を持っている
  • ブラック企業:労働環境が悪い会社
  • 黒幕:裏で物事を操る存在

日本語特有の色表現「和色」とは?

和色は、日本の自然や暮らしの中から生まれた、伝統的な色の名前です。

響きや意味にも日本らしさが感じられ、色の表現に深みを加えてくれます。

ここでは、和色の特徴と、よく使われる色の例を見ていきましょう。

和色の由来と特徴

「和色(わしょく)」とは、日本の風土や文化の中で生まれ、親しまれてきた伝統的な色の名前です。

自然や季節、植物、食べ物など、日常の中にあるものを由来とする名前が多く、日本人の感性や美意識が色に込められています。

和色の魅力は、単に色を表すだけでなく、その背景にある意味や情景までも感じ取れること。

色の名前から季節や香り、風景が浮かんでくるのが、和色ならではの美しさです。

和色の代表例

以下は、よく知られている和色とその由来の一例です。

色の名前ローマ字の読み方色のイメージ・補足
sumire紫に似た色。
花の名前から来ています。
若草wakakusa明るい緑色。
新芽や若葉からインスピレーションを得ています。
からしkarashi濁った黄色。
辛子(からし)の色にちなんでいます。
うぐいすuguisuウグイスの羽のような淡い緑色。
kuri栗の実のような濃い茶色。
小麦komugi小麦の穂の色に似た薄茶色。
sumi濃い黒色。書道の墨から来ています。
fuji藤の花の色に似た淡い紫色。

こうした和色は、着物や和菓子、工芸品など、日本の伝統文化の中でも幅広く使われています。

名前の響きや色の奥行きに触れることで、日本語の世界観がより深く感じられるはずです。

まとめ

色にまつわる日本語表現には、日常でよく使われるものから、比喩、慣用句、そして和の色名まで、さまざまなかたちがあります。

言葉としての美しさだけでなく、その背景にある情景や気持ちまで表せるのが、日本語の魅力です。

色の言葉を知ることで、表現の幅が広がり、日本語の面白さや奥深さにも触れることができます。

ぜひ日々の会話や学習の中で、少しずつ取り入れてみてください。

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