日本の「間取り」の意味とは?アルファベット表記・種類・選び方をまるっと解説

日本で部屋探しをすると、「1K」や「2LDK」といった表記をよく見かけます。
「数字とアルファベットの組み合わせだけど、意味がよくわからない…」と感じたことはありませんか?
これらは、日本独自の「間取り(madori)」を表す住居用語です。
この記事では、「間取り」の意味や読み方、アルファベット表記の種類、暮らす人数に合わせた選び方までをわかりやすく解説します。
日本で初めて物件を探す外国人の方にも役立つ内容ですので、ぜひ参考にしてください!
Contents
「間取り(madori)」とは?

日本の物件情報に欠かせない「間取り」という言葉。
まずはその意味や英語での言い方、間取り図に含まれる情報について見ていきましょう。
間取りの意味は?英語ではどう表現される?
「間取り」は、直訳すると「部屋の取り方」を意味し、住宅内の部屋の配置や構成を表す言葉です。
英語では “floor plan” や “room layout” にあたります。
間取り図でわかること|部屋の配置や広さの見方
間取り図には、部屋の数や広さ、キッチン・トイレ・バスルーム・収納などの設備、窓や扉の位置までが描かれています。
一見複雑に見えても、見慣れると物件の全体像をつかみやすくなり、内見の際にも役立ちます。
日本と海外で違う?間取り表記のルールと文化の違い

日本の物件情報で使われる「間取り」の表記は、海外とは大きく異なり、その背景には、住宅の構造や暮らし方の違いがあります。
アメリカやヨーロッパでは、”2BR”(2ベッドルーム)や “Studio”(ワンルーム)といったシンプルな表記が一般的。
リビングやキッチンはあって当然とされるため、主にベッドルームの数で物件を分類します。
一方、日本ではリビング(L)・ダイニング(D)・キッチン(K)といった空間の有無や組み合わせも表記に含まれるのが特徴です。
そのため、「1K」や「2LDK」のように、居室の数とあわせて部屋の機能もアルファベットで細かく示されます。
ワンルームが多い日本の住宅事情や、限られた空間を効率的に使う文化も、この独特な表記スタイルに影響しています。
【保存版】間取りを表すアルファベット一覧!

日本の物件情報では、アルファベットで部屋の種類を表すのが一般的です。
基本となる5種類のアルファベットの意味をおさえておけば、ほとんどの間取りが理解できるようになります。
\間取り表記一覧とその意味/
表記 | 意味(英語) | 説明 |
---|---|---|
R | Room | 居室。ワンルーム(1R)で使われ、キッチンと部屋が一体になった間取り。 |
K | Kitchen | キッチン。部屋とは独立している。例:1K(1部屋+キッチン)。 |
D | Dining | ダイニング。 食事スペース。KやLと組み合わせて使うのが一般的。 |
L | Living | リビング。 くつろぎの空間で、D・Kと組み合わさって「LDK」に。 |
S | Service room(納戸) | 納戸や収納部屋など、法的には居室とみなされない補助的スペース。 |
DEN | Den(小部屋) | 書斎や趣味部屋などに使える小空間。居室とは別に確保されたスペース。 |
W | Washing machine space | 洗濯機置き場。 防水パンや排水設備が整ったスペース。 |
UB | Unit Bath | 浴槽・洗面・トイレが一体となったユニット型のバスルーム。 |
UT | Utility | 洗面所や洗濯機置き場を含むユーティリティスペース。 |
CL | Closet | クローゼット。 一般的な収納スペース。 |
WCL | Walk-in Closet | ウォークインクローゼット。 人が入れる広さのある大型収納。 |
SIC/SCL | Shoes-in Closet | シューズインクローゼット。 玄関周りの靴用収納スペース。 |
また、「6帖」などと書かれた「帖数(じょうすう)」は部屋の広さを表し、畳の枚数を基準にしています。
日本特有の表現なので、慣れておくと便利です。
間取り図の見方と注意点|部屋数・広さの読み取り方は?

間取り図から実際の広さや使い勝手をイメージするには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
数字が示す「部屋数」とは?
間取りの先頭にある数字(例:1K、2LDK)は、リビング・ダイニング・キッチン以外の部屋の数を表しています。
「LDK」と「DK」の違いと広さの目安
一般的には、8帖以上の広さがあれば「LDK」、それ以下であれば「DK」と分類されます。
広さの違いによって、家具の配置や生活動線にも影響します。
専有面積・壁芯面積・内法面積とは?
日本では、床面積の表示方法に「壁芯面積」と「内法面積」があります。
前者は壁の厚みを含む面積、後者は実際に使える床面積を指します。
契約時にはどちらで表示されているかを確認しましょう。
バルコニーやロフトは面積に含まれる?
原則として、バルコニーやロフトは専有面積に含まれません。
広さを比較する際には注意が必要です。
【暮らす人数別】おすすめの間取りと選び方のポイント

住む人数によって、最適な間取りの種類は変わります。
人数ごとにおすすめのタイプを紹介します。
一人暮らし向け|1R・1K・1LDKの違い
1Rはコンパクトで家賃を抑えたい人におすすめ。
キッチンが独立した1Kや、少しゆとりのある1LDKも人気です。
1Rや1Kなど、一人暮らし向けの間取りは狭く感じることもありますが、工夫次第で快適に暮らせます。
狭い部屋を広く使うコツやインテリアの工夫については、こちらの記事も参考にしてみてください。
二人暮らし向け|共有 vs 個室の選び方
カップルやルームシェアには、1LDK〜2LDKがおすすめ。
ベッドルームを共有するスタイルであれば、1LDKや2DKでも十分で、共有部分を広く取れる分、コミュニケーションが取りやすく、家賃も抑えられます。
一方、別々の個室を確保したい場合は、2LDKや3DKがおすすめです。
生活リズムや価値観の違いがあっても、無理なく暮らせる間取りです。
ファミリー・シェアルーム向け|3LDK・4DKなどの特徴
3人以上で暮らす場合は、3LDK〜4LDKのように複数の個室がある物件が快適。
たとえば、子ども部屋や書斎、在宅ワーク用のスペースを設けるなど、家族構成やライフスタイルに応じて使い分けることができます。
友人とのシェアなら、共用スペースの使いやすさとプライバシーの確保が重要です。
収納が足りないと感じやすいため、納戸(S)やウォークインクローゼット付きの物件を選ぶのもおすすめ。
生活導線や家具配置もイメージしながら選びましょう。
間取り選びで後悔しないためのチェックポイント

間取り図を見ただけではわからない要素もたくさんあります。
実際に住んでから後悔しないために、次の点を確認しましょう。
間取り図だけではわからないこと
間取り図では部屋の配置や広さは把握できますが、次のような要素までは読み取れません。
- 日当たりや風通し
- 音の響きや外の騒音
- 天井の高さや圧迫感
- 部屋ごとの明るさや暗さ
- 実際の収納容量や使い勝手
とくに南向きでも日が入りにくい物件や、周囲の建物の影響で風が通りにくいこともあるため、現地で確認することが重要です。
内見で確認すべきポイント
内見では、実際の生活をイメージしながら以下の点を確認しておきましょう。
- 家具の配置がしやすいか(壁の長さ・柱の位置)
- コンセントやスイッチの数と位置
- 収納の広さ・高さ・棚の有無
- ドアの開閉方向と動線
- 音の響き(隣室や外からの音)
- 水回りの使いやすさ(キッチン・浴室・洗面所)
また、気になる物件は時間帯を変えて見学するのもおすすめです。
昼と夜で静かさや周辺の雰囲気が変わることもあります。
まとめ
日本の間取り表記には独自のルールがありますが、基本を理解すれば物件探しもずっと進めやすくなります。
気になる物件を見つけたら、まずは「間取り」に注目してみましょう。
内見では、図面だけではわからないポイントも確認しておくことが大切です。
ぜひ今回の記事を参考に、新生活にぴったりな理想の部屋を見つけてください!