知りたい!日本で永住権を取得するための必要条件

5/23/2021最終更新

長年に渡り日本で働き生活基盤を築いた外国人が、日本での永住を希望するのは当然と言えるでしょう。日本で永住権(永住ビザ)を取得するためには、必要な条件を満たさなければなりません。外国人採用に携わる立場にある方は、外国人労働者や外国人を雇用する企業から、永住権について質問される機会もあるでしょう。本記事では、永住権を取得するための必要条件について解説してきます。

永住権の基礎知識

外国人が日本に在留するには、出入国在留管理庁(以下、入管)から在留資格(ビザ)の認定を受けなければなりません。在留資格は外国人それぞれの目的に合わせ、様々な種類が用意されています。永住ビザは数多くある在留資格の中の1つです。

ほぼすべての在留資格には在留期間の上限が設けられ、活動範囲にも制限があります。しかし、永住ビザには在留期間の上限がなく、活動も無制限であるため、あらゆる職種で就労が可能です。

永住権取得の条件

永住ビザは、ただ申請すれば誰でも取得できるわけではありません。取得には「永住許可に関するガイドライン」に定められている条件を満たす必要があります。

入管法上の条件

素行が善良であること
法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること。
独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。
その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

イ 罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。公的義務(納税、公的年金及び公的医療保険の保険料の納付並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務)を適正に履行していること。

ウ 現に有している在留資格について、出入国管理及び難民認定法施行規則別表第2に規定されている最長の在留期間をもって在留していること。

エ 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。

※ただし、日本人、永住者又は特別永住者の配偶者又は子である場合には、(1)及び(2)に適合することを要しない。また、難民の認定を受けている者の場合には、(2)に適合することを要しない。
出典:永住許可に関するガイドライン「出入国在留管理庁」http://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyukan_nyukan50.html

ここからは、3つの条件をより分かりやすく解説していきます。

素行が善良であること

日本に永住するのであれば法律やルールを守り、日本社会の一員としての自覚を持って生活しなければなりません。法を犯すことは、永住権を失い退去強制処分につながります。申請時や永住ビザ取得後であっても、交通違反のような軽い罪でさえ、繰り返し検挙されていると「素行不良」と見なされます。

独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること

永住権の審査では、外国人自身の年収や資産状況、職業および配偶者の収入などが審査対象です。「公共の負担」とは生活保護などを意味します。外国人が永住するに当たり、将来にわたって問題なく生活していけるかが重視されます。

その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

この条件ではいくつかの項目があり、すべての条件を満たすことが必要です。 

原則として引き続き10年以上日本に在留していること

日本に継続して10年以上在留していることが条件ですが、その内の5年以上は就労資格か居住資格での在留でなければなりません。たとえ日本で継続10年以上の在留期間があっても、6年以上を「留学生」の在留資格で在留していた場合は認められません。

公的義務を適正に履行していること

公的義務とは、納税、年金保険料や国民健康保険料の納付、入管法で定められた届出等の義務を指します。申請時には、納税や納付を証明する書類の提出が必要です。また、罰金刑や懲役刑なども受けていないことが必要な条件となります。

現在の在留資格で最長の在留期間を有していること

在留資格で定められた在留期間の多くは、更新に応じて期間の上限が延びます。多くの場合で最長の在留期間は5年です。現在有している在留資格で在留期間が5年であれば、最長の在留期間であると判断できるでしょう。

公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと

簡単に説明すると、「有害となる恐れがある感染症に感染しいるか?」が問われています。もし過去に感染症にかかっていた場合は、今後有害となる恐れがないと証明する必要があります。

永住権取得条件における特例

永住権取得条件には特例もあります。どのような場合に特例が認められているのか見ていきましょう。

「素行」と「独立生計」の条件免除

日本人もしくは永住者・特別永住者の配偶者や子供(普通養子と特別養子)であれば、「素行」と「独立生計」の条件が免除されます。

※難民認定を受けている場合は「独立生計」の条件のみ免除されます。

在留期間原則10年の条件免除

日本人や永住者・特別永住者の配偶者の場合
実態を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上日本に在留していること
その実子や特別養子(普通養子は含まず)は、1年以上日本に継続して在留していること
定住者の場合
「定住者」の在留資格で5年以上継続して日本に在留していること
難民の認定を受けた者の場合
認定後5年以上継続して日本に在留していること
日本への貢献があると認められる者の場合
活動内容に応じて3年〜5年以上継続して日本に在留していること
高度専門職として次のいずれかに該当する場合
・永住許可申請日から3年前の時点を基準に、高度専門職として3年間70点以上のポイントを有していると認められること

・永住許可申請日から1年前の時点を基準に、高度専門職として1年間80点以上のポイントを有していると認められること
出典:永住許可に関するガイドライン「出入国在留管理庁」http://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyukan_nyukan50.html

永住権取得でどう変わる?

永住ビザを取得した外国人は、在留期間や就労の制限がなくなります。あらゆる職種に就けるため、自由度が高くなるでしょう。また、永住ビザがあることで社会的信用が得られ、住宅ローンや事業ローンも受けやすく、借入利率でも優遇されるケースがあります。

日本で永続的に安定した生活を送りたい外国人にはメリットだらけの永住権ですが、注意も必要です。例えば、永住権を申請した際に虚偽内容があったり、居住地登録や在留カードの有効期間更新手続きを行わなかった場合などは、永住許可が取り消しになる可能性があります。「在留カードの有効期間」は在留期間ではなく、「在留カードそのもの」の有効期間の更新ですので、特に注意が必要です。

まとめ

外国人が永住ビザを取得するには、必要な条件を満たさなければなりません。ただし、条件を満たしたからといって、必ず永住が許可される訳ではないのです。また、永住ビザを取得しても、生活状況や素行によって取り消される可能性もあります。日本に限らず、その国に住む以上は法律やルールを守り、社会の一員として責任のある行動が求められます。外国人採用においても、永住権取得条件については押さえるべき基礎知識として覚えておきましょう。

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