外国人採用の際に必要な在留カード照会とは?照会方法やアプリも紹介

外国人を採用する際、在留カードの照会は非常に重要なプロセスです。在留カードは、日本に滞在する外国人に対して交付されるカードで、名前、住所、在留資格・在留期間・住居地など、個人情報が細かく記載されているものです。偽変造在留カードも存在し、詐欺や犯罪に利用されるケースもあるため、採用担当者は注意が必要です。
本記事では、外国人採用時に欠かせない在留カードの照会について、その理由や方法、便利なアプリなどを詳しく解説します。外国人労働者の採用を検討している企業の人事担当者や、実際に採用プロセスに関わる方は、ぜひ参考にしてください。
また、外国人労働者の採用に関する総合的な情報については、以下の記事も合わせてご覧ください。
▶︎ 外国人労働者の募集~採用に必要な準備と手続きを詳しく解説
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Contents
在留カードの照会が必要な理由

在留カード照会は、有効期限の確認と在留資格による就労可否の確認が主な目的です。これにより不法就労や手続き漏れを未然に防げます。
在留カードが失効していないか確認するため
在留カードには有効期限があり、失効してしまうと、外国人労働者は不法滞在・不法就労の状態になってしまいます。採用後も在留カードの有効期限を定期的にチェックし、更新が必要な場合は外国人労働者本人に促す必要があります。在留カードの照会は、失効を防ぐために重要な手続きといえます。
在留資格を確認し、不法就労を防ぐため
在留カードには、外国人の在留資格が記載されています。在留資格によって、認められている活動内容(就労の可否など)が異なります。採用担当者は、在留カードの照会を通じて在留資格を確認し、その外国人が就労可能な在留資格を持っているかどうかを判断する必要があります。
適切な在留資格を持たない外国人を雇用してしまうと、不法就労につながるため、企業側のリスクも高くなります。在留カードの照会は、不法就労を未然に防ぐための重要なプロセスなのです。
不法就労防止に関する詳しい情報は、以下の関連記事をご覧ください。
▶︎ 不法就労防止に努めよう!在留カードの確認法、通報についても解説
在留カードの照会を行う方法

在留カードの照会には、主に2つの方法があります。ここでは、法務省のウェブサイトを利用する方法と、アプリを活用する方法を紹介します。
法務省入国管理局サイトにて番号で確認する
法務省(出入国在留管理庁)の「在留カード等番号失効情報照会(下記サイト)」では、在留カード番号を入力してその番号が有効か、失効していないかを確認できます。
確認の結果は「有効/失効」などのステータスで返されます。照会を行う際は、本人の同意を得て、必要最小限の情報のみを扱うようにしてください。
在留カード照会アプリで偽変造がないか確認する
在留カードには、偽変造を防ぐためのさまざまなセキュリティ対策が施されています。法務省は公式アプリ「在留カード等読取アプリケーション」を提供しており、在留カードのICチップを読み取って真贋確認ができます。
利用する際は、必ず本人の同意を得て、取得した情報は採用手続きに必要な範囲でのみ扱うようにしましょう。保存が必要な場合は、自社の個人情報取扱規程に沿って管理してください。
アプリの使い方は以下の通りです。
- App StoreまたはGoogle Playから「在留カード等読取アプリケーション」をダウンロードしてインストール
- アプリを起動し、在留カードのICチップ部分をスマートフォンにかざす
- ICチップの情報が読み取られ、在留カードの有効性が表示される
在留カードの偽変造は犯罪行為であり、不法就労を助長する恐れがあります。採用担当者は、必ず在留カードの真贋を確認し、適正な外国人雇用に努めましょう。在留カード等読取アプリケーションは、真贋確認の強力な味方となってくれるはずです。
アプリの詳しい情報は、以下の公式サポートページをご覧ください。
参考:在留カード等読取アプリケーション サポートページ | 出入国在留管理庁
また、在留カードの照会以外にも、外国人労働者の雇用管理においては、在留カードの発行、更新、紛失、変更など、さまざまな手続きが発生します。これらの手続きについて詳しく知りたい方は、以下の関連記事をご参照ください。
▶︎ 在留カードの発行・更新・紛失・変更に関わる申請手続きをご紹介
不安がある場合は、専門家に相談する

在留カードの照会は、適切に行えば外国人労働者の雇用管理に役立つ重要な手続きですが、制度や手順が複雑で不安を感じる採用担当者も少なくないでしょう。そんなときは、専門家に相談するのも一つの方法です。
在留カードの確認に不安があれば、入管手続きに詳しい行政書士や社労士に早めに相談してください。特に(1)書類が不揃いな場合、(2)在留資格の判別が難しい場合、(3)在留期限が迫っている場合は、採用前に専門家に確認することで不法就労リスクを軽減できます。
まとめ
本記事では、外国人の雇用に不可欠な在留カードの照会について、その重要性と具体的な方法を解説しました。
在留カードの照会は、外国人採用における雇用リスクを下げる重要な手続きです。有効期限や在留資格の確認に加え、必要に応じて入管サイトや公式アプリで真贋チェックを行いましょう。
もし不明点があれば、早めに入管や行政書士に相談すると安心です。社内の手順を整備しておけば、採用業務もスムーズに進められます。