外国人労働者の受け入れとは?企業が知るべきメリット・課題・採用方法を解説

日本で働く外国人材の様子

外国人労働者の受け入れを検討する企業が増える一方で、「どの在留資格で採用できるのか」「手続きはどう進めればよいのか」と悩む担当者も多いのではないでしょうか。外国人雇用には、日本人採用とは異なる制度や手続きがあります。

本記事では、外国人労働者受け入れの現状を踏まえ、企業にとってのメリットや課題、採用の方法や注意点までを詳しく解説します。

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外国人労働者の受け入れ現状

近年、日本で働く外国人労働者の数は増加しています。まずは、日本における外国人労働者受け入れの現状と、その背景を確認しておきましょう。

厚生労働省の調査によると、2025年10月末時点の外国人労働者数は約257万人となり、過去最多を更新しました。外国人を雇用する事業所数も30万か所以上に増えており、多くの企業が外国人材を重要な戦力として活用しています。

この背景には、日本の労働力人口の減少があります。少子高齢化が進むなかで、国内の人材だけでは労働力を確保することが難しくなっているためです。そのため、多くの業界で外国人労働者の受け入れが進められています。

企業にとって外国人材の活用は、人手不足を補うだけでなく、多様な人材を取り入れる機会にもなっています。

2019年の入管法改正と特定技能制度

外国人労働者の受け入れが大きく広がったきっかけの一つが、2019年の入管法改正です。

この改正により、新しい在留資格として「特定技能」が創設されました。特定技能は、人手不足が深刻な産業分野で外国人が働くことを目的とした制度です。

特定技能には次の2種類があります。

特定技能1号
一定の技能と日本語能力を持つ外国人が対象で、最長5年間日本で働くことができます。

特定技能2号
より高度な技能を持つ外国人が対象で、在留期間の更新が可能です。また、家族の帯同も認められています。

この制度により、介護や外食、建設などの分野で外国人材の受け入れが進んでいます。

外国人労働者を受け入れるメリット

外国人労働者の受け入れは、人材確保だけでなく、企業の成長にもつながる可能性があります。ここでは、企業にとっての主なメリットを紹介します。

人材不足の解消

日本では多くの業界で人材不足が課題となっています。特に介護、建設、ITなどの分野では、採用が難しい状況が続いています。

外国人労働者を採用することで、国内だけでは確保が難しい人材を確保できる可能性があります。採用対象を日本人だけに限定しないことで、採用の選択肢が広がる点も大きなメリットです。

グローバル化への対応

外国人社員の中には複数の言語を話せる人材も多く、海外とのビジネスを進める際に役立つ場合があります。

また、外国人社員と働くことで、日本人社員の異文化理解が進み、社内の視野が広がる効果も期待できます。

新しい視点やアイデアが生まれる

外国人材は、日本とは異なる文化や教育環境で育っています。そのため、日本人とは異なる視点で物事を見ることができます。

こうした多様な視点が加わることで、新しいアイデアや業務改善のヒントが生まれる可能性もあります。

外国人労働者受け入れの課題

外国人労働者の受け入れには多くのメリットがありますが、企業側が理解しておくべき課題もあります。

雇用手続きが複雑

外国人を雇用する際には、在留資格の確認や入管手続きなどが必要になります。

日本人の採用と比べて手続きが増えるため、制度に慣れていない企業では負担に感じることもあります。

在留資格ごとに業務内容が決まっている

外国人は、在留資格によって従事できる業務が決まっています。たとえば「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で入国した外国人を、単純作業に従事させることは認められていません。

業務内容が在留資格の範囲を超えると、不法就労と判断される可能性があります。

言語や文化の違い

外国人社員とのコミュニケーションでは、日本語能力や文化の違いによる課題が生じることがあります。

たとえば、宗教や食事の習慣、働き方の価値観などが日本と異なる場合もあります。そのため、企業側には異文化理解の姿勢が求められます。

外国人労働者を受け入れる方法

外国人労働者を採用する方法はいくつかあります。企業の採用目的や職種に応じて、適切な方法を選ぶことが重要です。

海外から直接採用する

海外の大学や教育機関と連携し、現地で採用する方法です。専門人材の採用などで活用されることがあります。

日本国内の留学生を採用する

日本の大学や専門学校を卒業した留学生を採用する方法です。日本語能力が比較的高い人材が多く、企業にとって採用しやすいケースもあります。

人材紹介会社を利用する

外国人材の採用に特化した人材紹介会社を利用する方法もあります。採用だけでなく、ビザ申請や生活支援などのサポートを受けられる場合もあります。

特定技能や技能実習制度を活用する

人手不足が深刻な業種では、特定技能制度や技能実習制度を活用するケースもあります。制度ごとに要件が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

外国人労働者を受け入れる流れ

外国人を採用する場合、一般的には次のような流れで手続きを進めます。

①採用方法の決定

まずは採用方法を決め、人材募集を行います。

②在留資格の確認

採用予定の外国人が就労可能な在留資格を持っているかを確認します。パスポートや在留カードを確認することが重要です。

③雇用契約の締結

労働条件を提示し、雇用契約を結びます。外国人が内容を理解できるよう、多言語の説明資料を用意することも有効です。

④在留資格の取得または変更

海外から採用する場合は在留資格認定証明書の申請が必要になります。国内の留学生を採用する場合は、在留資格変更の手続きを行います。

⑤入社準備と受け入れ体制の整備

入社前には、住居や銀行口座の開設など生活面のサポートも必要になることがあります。安心して働ける環境を整えることが重要です。

外国人労働者受け入れで企業が守るべきポイント

外国人を雇用する企業には、法令に基づく義務があります。採用前に理解しておくことが重要です。

外国人雇用状況届出

外国人を雇用した場合、企業はハローワークに「外国人雇用状況届出」を提出する必要があります。雇用時だけでなく、離職時にも届出が必要です。

在留カードの確認

在留カードには在留資格や就労制限、在留期限などが記載されています。企業は採用時にこれらを必ず確認する必要があります。

不法就労の防止

就労できない外国人を雇用すると、不法就労助長罪に問われる可能性があります。企業にも責任が問われるため注意が必要です。

外国人労働者受け入れを成功させるには?

外国人材が長く活躍できる環境を整えることは、企業にとっても重要です。

日本語でのコミュニケーションが難しい場合は、「やさしい日本語」を使ったり、翻訳ツールを活用したりする方法があります。また、日本人社員向けの異文化理解研修を行うことで、職場のコミュニケーションが円滑になることもあります。

さらに、住居や生活手続きのサポートなど、生活面での支援を行うことで、外国人社員が安心して働きやすくなります。

まとめ

外国人労働者の受け入れは、日本企業にとって重要な人材確保の手段となっています。人手不足の解消だけでなく、多様な視点を取り入れることで企業の成長につながる可能性もあります。

一方で、外国人雇用には在留資格の確認や入管手続きなど、日本人採用とは異なるポイントがあります。制度を正しく理解し、適切な受け入れ体制を整えることが重要です。

外国人材が安心して働ける環境を整えることで、企業と外国人社員の双方にとってより良い雇用関係を築くことができるでしょう。

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