在留資格の手数料値上げはいつから?更新・変更・永住許可の費用と企業対応を解説
在留資格の更新や変更、永住許可にかかる手数料の改定は、本人だけでなく企業の運用にも影響します。
2025年4月1日には一部手数料の引き上げがすでに実施されており、さらに2026年度中の見直しも検討されています。この記事では、現在確定している内容と今後の見通し、企業が押さえておきたい実務対応を詳しく解説します。
Contents
在留資格の手数料値上げはいつから?まず押さえたい最新動向

在留資格に関する手数料は、すでに一部改定が実施されており、今後も見直しが検討されています。
2025年4月1日から実施された手数料改定
2025年4月1日より、出入国在留管理庁の各種手続きに関する手数料が引き上げられました。
主な改定内容は以下の通りです。
- 在留期間更新許可:4,000円 → 6,000円
- 在留資格変更許可:4,000円 → 6,000円
- 永住許可申請:8,000円 → 10,000円
また、一部手続きではオンライン申請のほうが窓口申請よりも安く設定されています。
この改定は、2025年4月1日以降に受理された申請に適用されており、すでに運用が開始されています。
2026年度中の追加見直しは「検討段階」
現在、政府は在留資格関連の手数料について、さらなる見直しを検討しています。
主な背景は以下の通りです。
- 在留外国人の増加による入管業務の負担増
- 審査体制やデジタル化の強化
- 外国人との共生施策の財源確保
ただし、これらは現時点では法改正前の検討段階であり、具体的な金額や施行時期は確定していません。
報道では大幅な引き上げ案も取り上げられていますが、実際の内容は今後の法改正や公式発表によって決まる見込みです。
企業がまず確認すべきポイント
外国人採用を行う企業にとっては、単なる制度変更ではなく、実務への影響も押さえておく必要があります。
特に確認しておきたいポイントは以下の3つです。
- すでに手数料は上がっている(2025年4月〜)
- 今後さらに見直しが行われる可能性がある
- 申請時期によって適用される金額が変わる
在留資格の更新や変更は定期的に発生するため、費用面も含めて社内で対応方針を整理しておくと安心です。
2025年4月1日から変わった入管手数料一覧

2025年4月の改定では、在留資格に関する主要な手続きの手数料が見直されました。
ここでは、企業の実務でも関わることが多い手続きを中心に整理します。
在留期間更新許可の手数料
在留資格を継続するための「在留期間更新許可」は、多くの外国人社員に関わる手続きです。
改定後の手数料は以下の通りです。
- 窓口申請:6,000円
- オンライン申請:5,500円
従来の4,000円から引き上げられており、更新対象者が多い企業ほど影響が出やすいポイントです。
在留資格変更許可の手数料
職種変更や転職などに伴う「在留資格変更許可」も、同様に改定されています。
- 窓口申請:6,000円
- オンライン申請:5,500円
こちらも従来は4,000円だったため、採用後の配置転換やキャリア変更がある企業では、コスト増として認識しておく必要があります。
永住許可申請の手数料
長期的に日本で働く外国人社員にとって重要な「永住許可申請」も値上げされています。
- 改定後:10,000円(従来8,000円)
頻繁に発生する手続きではありませんが、定着支援やキャリア支援の一環として企業が関わるケースもあるため、把握しておきたいポイントです。
再入国許可・就労資格証明書などその他の手数料
そのほか、企業実務で関わる可能性のある手続きも一部改定されています。
- 再入国許可(1回):4,000円
- 再入国許可(数次):7,000円
- 就労資格証明書:2,000円
一方で、以下のような手続きは引き続き無料です。
- 在留資格認定証明書交付申請
- 資格外活動許可申請
在留資格の更新・変更・永住許可で企業実務にどう影響する?

手数料の値上げは、外国人本人だけでなく、企業側の実務にも影響します。
特に、更新や変更の手続きが発生する場面では、費用面や社内運用の見直しが必要になるケースもあります。
更新費用を本人負担にするか会社負担にするか整理が必要
在留資格の更新や変更にかかる手数料は、法律上は本人負担が前提ですが、企業によっては福利厚生の一環として負担している場合もあります。
今回の値上げにより、以下のような対応を検討する企業も出てきています。
- これまで通り会社が全額負担する
- 一部のみ補助する
- 原則本人負担に切り替える
運用が曖昧なままだと、社員ごとに対応がぶれてしまうため、社内ルールとして明確にしておくことが重要です。
更新時期が重なる社員がいる企業は予算管理が必要
外国人社員が複数在籍している場合、在留期間の更新時期が重なることもあります。
その際、会社が費用を負担している場合は、
- 更新対象人数 × 6,000円(またはオンライン5,500円)
といった形で、一定のコストが発生します。
特に、毎年一定数の更新が発生する企業では、人件費とは別に“在留手続きコスト”として予算化しておくと管理しやすくなります。
永住申請予定者への案内も見直したい
永住許可申請は本人の意思によるものですが、企業としても長期雇用を前提とする場合、一定のサポートを行うケースがあります。
今回の値上げにより、
- 永住申請の費用が上がっていること
- 今後さらに見直される可能性があること
を踏まえ、社員への案内内容も見直しておくと安心です。
例えば、
- 永住申請のタイミングを早めるかどうか
- 会社としてサポートする範囲(書類準備・費用補助など)
など、事前に整理しておくことで、本人・企業双方にとって無理のない対応がしやすくなります。
このように、手数料の値上げは単なる制度変更ではなく、採用後の運用や社内ルールにも影響するポイントです。制度変更に合わせて、実務面の見直しも進めておきましょう。
2026年度以降の入管手数料値上げはどうなる?

2025年4月の改定に続き、在留資格に関する手数料は、今後さらに見直される可能性があります。
ただし、現時点では確定している内容と検討中の内容が混在しているため、正しく整理しておくことが重要です。
政府が見直しを進めている背景
政府は、外国人受け入れ政策の見直しの一環として、在留資格関連の手数料の見直しを進めています。
背景として挙げられているのは、主に以下の点です。
- 在留外国人の増加に伴う入管業務の負担増
- 審査体制やシステムの強化・デジタル化
- 外国人との共生施策に関する財源確保
単なる値上げではなく、行政サービスの維持・強化を目的とした見直しという位置づけです。
現時点では法改正前で、金額は未確定
今後の手数料については、引き上げの方向性は示されているものの、具体的な金額や実施時期は確定していません。
報道では、
- 在留資格の更新・変更:数万円規模
- 永住許可申請:大幅な増額
といった案も取り上げられていますが、これらはあくまで一例であり、正式決定ではありません。
実際の改定には入管法の改正が必要となるため、国会での審議や正式発表を待つ必要があります。
企業はどこまで備えておくべきか
現時点で企業ができる対応としては、「確定していない情報に振り回されないこと」と「変化に備えておくこと」のバランスが重要です。
具体的には、
- 現行の手数料(2025年改定後)を前提に運用する
- 今後の値上げ可能性を踏まえて、余裕を持った設計にしておく
- 入管庁の公式情報を定期的に確認する
といった対応が現実的です。
特に、外国人採用を継続的に行う企業では、手数料の変動も踏まえた中長期的なコスト設計を意識しておくと、急な制度変更にも対応しやすくなります。
電子渡航認証制度(JESTA)とは?在留資格の手数料とどう関係する?

在留資格の手数料見直しとあわせて、「電子渡航認証制度(JESTA)」の導入も議論されています。
ただし、制度の対象や目的は異なるため、混同しないように整理しておきましょう。
JESTAは短期滞在者向けの事前審査制度
JESTA(電子渡航認証制度)は、主に短期滞在で来日する外国人を対象とした制度です。
具体的には、
- 観光や短期出張などで来日する人が対象
- 入国前にオンラインで情報を提出
- 事前に入国可否の確認を行う
といった仕組みが想定されています。アメリカのESTAのような制度に近いイメージです。
在留資格の手数料とは別制度として理解する
JESTAは入国前の確認制度であり、在留資格の更新・変更・永住申請とは別の制度です。
そのため、下記の2つの手数料には直接影響しません。
- 在留資格の更新
- 永住許可申請
ただし、どちらも外国人受け入れ政策の見直しの中で検討されているため、同時に語られることが多い点には注意が必要です。
在留資格の手数料値上げに備えて企業が今やるべきこと

在留資格の手数料はすでに引き上げられており、今後も見直しが行われる可能性があります。
こうした変化に対応するためには、事前に社内体制を整えておくことが重要です。
対象社員の在留期限を一覧化する
まず取り組みたいのが、外国人社員の在留期限の把握です。
- 在留カードの有効期限
- 次回の更新時期
を一覧で管理しておくことで、更新時期の重複や手続き漏れを防ぐことができます。
特に、更新直前になって慌てて対応すると、書類不備や申請遅れにつながるリスクもあるため、余裕を持った管理が大切です。
更新・変更費用の社内ルールを決める
手数料の値上げにより、費用負担の考え方を整理する必要があります。
例えば、
- 更新費用は会社が負担するのか
- 本人負担とするのか
- 一部補助にするのか
といった点をあらかじめ決めておくことで、対応のばらつきを防げます。
採用時の説明や就業規則への記載も含めて、社内ルールとして明文化しておくと運用しやすくなります。
オンライン申請の活用可否を確認する
在留資格の更新や変更は、一部オンライン申請に対応しています。
オンライン申請のメリットは、
- 窓口より手数料が安い場合がある
- 移動や待ち時間が不要
- 手続きの進捗を把握しやすい
といった点です。
社内で対応できる体制があるかを確認し、可能な範囲でオンライン化を進めると、コストと工数の両面でメリットがあります。
最新情報を入管庁で定期確認する
在留資格に関する制度は、法改正や運用変更が行われることがあります。
そのため、下記の2点を定期的にチェックする体制を整えておくことが重要です。
- 出入国在留管理庁の公式サイト
- 法改正や制度見直しの情報
特に、今後の手数料見直しについては未確定の部分も多いため、最新情報に基づいて判断することが欠かせません。
よくある質問(FAQ)

在留資格の手数料値上げについて、企業担当者からよくある疑問をまとめました。
値上げ前に申請すれば旧手数料が適用されますか?
はい、原則として申請が受理された時点の手数料が適用されます。
そのため、2025年4月1日より前に受理された申請については、改定前の手数料が適用されています。
ただし、書類不備などで受理が遅れた場合は、結果的に新手数料が適用される可能性もあるため注意が必要です。
在留カードの更新にも手数料はかかりますか?
在留カードの更新自体には、原則として手数料はかかりません。
ただし、在留期間の更新を伴う場合は「在留期間更新許可申請」として手数料が発生します。
この点は混同しやすいため、社内でも整理しておくと安心です。
永住許可申請の費用は現在いくらですか?
2025年4月1日以降、永住許可申請の手数料は10,000円です。
従来の8,000円から引き上げられているため、過去の情報を参照している場合は注意が必要です。
今後の追加値上げはもう決定していますか?
いいえ、現時点では確定していません。
政府として見直しの方向性は示されていますが、具体的な金額や施行時期は、今後の法改正や公式発表によって決まります。
そのため、最新情報を随時確認することが重要です。
まとめ
在留資格の手数料は、2025年4月1日からすでに引き上げられており、更新・変更・永住許可など主要な手続きで費用が増加しています。
今後についても見直しの方向性は示されていますが、具体的な内容はまだ確定していないため、公式情報をもとに判断することが大切です。
企業としては、在留期限の管理や費用負担ルールの整理、オンライン申請の活用など、実務面での準備を進めておくことで、制度変更にも対応しやすくなります。