永住権とは?これで完全網羅する日本の永住権

4/27/2021最終更新

「永住権(永住ビザ)」という言葉はよく耳にしますが、詳細についてはよく分からないという人も少なくありません。外国人採用に携わると、将来は日本での永住を希望している外国人に多く出会います。そのため、永住権についての基本知識は押さえておいた方が良いでしょう。今回は、永住権について分かりやすく解説していきます。

永住権って何だろう?

日本に在留する外国人は、それぞれの目的に合わせた在留資格(ビザ)を取得する必要があります。在留資格には滞在期間や活動内容に制限があり、永住は認められていません。日本人と同じように活動を制限されることなく在留できるのが、永住ビザと呼ばれる永住権の取得者です。

永住権(永住ビザ)取得のメリット

在留期間の制限がなくなる

永住権以外の在留資格では、定期的に在留期間の更新を行わなければなりません。しかし、永住権を取得すると、生涯にわたって日本に住むことができます。

活動(就労)の制限がなくなる

外国人労働者の活動(就労)範囲は、在留資格で制限されている場合がほとんどです。しかし、永住権を取得すると活動範囲の制限がなくなり、日本人と同じようにあらゆる職種で就業可能となります。

社会的信用が高まる

永住権を取得すると、外国人労働者本人の社会的信用が高まります。住宅ローンの締結も可能となり、他の外国人よりもローンの借入利率などで優遇されやすくなります。

永住権資格の取得条件

外国人が永住権の資格を取得するには、下記入管法上の要件を満たさなければなりません。どれか1つでも満たしていない場合は、審査で不許可となります。また、要件を満たしているからといって必ず永住許可が得られるわけでもありません。申請時に求められる「理由書」の内容も重要な審査対象となるため、理由書に不備などがあれば許可は得られないでしょう。

入管法上の要件

素行が善良であること
法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること。
独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。
その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

イ 罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。公的義務(納税、公的年金及び公的医療保険の保険料の納付並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務)を適正に履行していること。

ウ 現に有している在留資格について、出入国管理及び難民認定法施行規則別表第2に規定されている最長の在留期間をもって在留していること。

エ 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。

※ただし、日本人、永住者又は特別永住者の配偶者又は子である場合には、(1)及び(2)に適合することを要しない。また、難民の認定を受けている者の場合には、(2)に適合することを要しない。
出典:永住許可に関するガイドライン「出入国在留管理庁」http://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyukan_nyukan50.html

永住権と帰化は別物

永住権と帰化は全くの別物ですが、混同している人も少なからずいます。どちらを選択するかは本人の希望によりますが、大きな違いがあることを理解しておきましょう。

永住権

本国の国籍を有したまま日本に永住できる在留資格です。つまり、外国人のまま日本に永住することを指します。

帰化

現在有している本国の国籍を放棄し、日本国籍を取得します。つまり、日本人になることを指します。

永住権はあくまでも外国人として日本に永住しますが、帰化は日本人になることを意味します。帰化すると、全てにおいて日本人と同じ権利を有し、選挙権も得られるのです。

永住権の審査は厳格

現在、日本の在留外国人が保有する在留資格の中で最も多いのが永住権です。2020年6月末時点での在留外国人数は2,885,904人で、在留資格別では永住者が800,872人となっています。永住者が年々増え続ける傾向にあることから、永住ビザの審査はとても厳格になりました。審査にかかる期間も、一般的に6ヶ月から1年程度です。

1永住者800,872人(構成比27.8%)
2技能実習402,422人(構成比13.9%)
3特別永住者309,282人(構成比10.7%)
4技術・人文知識・国際業務288,995人(構成比10.0%)
5留学280,273人(構成比9.7%)
出典:令和2年6月末現在における在留外国人数について「出入国在留管理庁」http://www.moj.go.jp/isa/publications/press/nyuukokukanri04_00018.html

入管により公表されている「出入国管理統計」によると、2020年11月から2021年1月までは、永住ビザ審査の許可率が50%前後で推移しています。以前は許可率が70%を超えていた時期もあることから、審査が厳しくなったと言えるでしょう。

永住ビザ申請許可数と許可率

2020年11月2020年12月2021年1月
許可数2,6323,1893,189
許可率51.52%53.03%52.35%
出典:出入国管理統計「e-Stat政府統計の総合窓口」https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00250011&tstat=000001012480

まとめ

永住権は多くの外国人労働者が取得を希望している在留資格です。日本で在留期間や就労範囲を制限されることなく、安定した生活が送れるのは大きなメリットとなります。ただし、永住権の審査は許可率が50%前後と厳格です。審査期間も6ヶ月から1年程度を要するため、簡単に取得できるものではありません。しかし、企業にとっても外国人従業員が永住権を取得し、安定的に働いてくれることは望ましいことです。もし外国人従業員が永住権の取得を希望するなら、積極的に申請手続きをバックアップしてあげましょう。

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