外国人採用で採用担当者が押さえておきたい「法制度・法改正」について

2/12/2021最終更新

外国人採用においては、2019年4月の「改正入管法」が施行され、実質的に単純労働に従事する外国人労働者の受け入れが可能となったことが最大の特記事項といえるでしょう。施行に伴い、新たな在留資格である「特定技能」が創設されました。

受入機関にとっては、外国人労働者を業務面の支援のみならず、生活面を含めた広範な支援を行う義務を課されました。一方、外国人を採用する際には、日本人と同様に「労働法令」を遵守しなければなりませんが、外国人特有の制度も存在します。

今回は、「改正入管法」の影響、「特定技能」の位置付け、外国人採用に関する「入管法」の特徴、「労働関係法令」(特に「労働契約書」)、その他採用際留意すべき法令について簡潔に解説します。

「改正入管法」の影響とは?

では、「改正入管法」(出入国管理及び難民認定法)が施行され「特定技能」が創設されました。その目的は「中小・小規模事業者をはじめとした深刻化する人出不足に対応するため、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れていく仕組みを構築する」ことです。施行後5年間で34万人の「特定技能」外国人が在留する計画となっています。

施行以前は、外国人労働者の採用・受け入れは、専門的・技術的分野に就労する高度な知識や技術を持つ外国人に限られていました。もちろん、現在でもそのような外国人労働者を採用していますが、上述した通り、特に人出不足が深刻な分野において、いわゆる単純労働者として受け入れることが可能となったことについては、実務上大きな影響を与えています。

「特定技能」の位置付けについて

令和2年12月現在、日本では29種類の在留資格が存在します。その中で外国人採用において一般的な「高度外国人材」とは、「高度専門職(1号・2号」「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」等があげられます。

「改正入管法」の施行に伴い昨年4月に創設された「特定技能」は、1号(在留相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務、在留期間上限通算5年)と2号(熟練した技能を要する業務、建設業、造船・舶用工業分野のみ1号から移行可能)に分けられますが、「特定技能1号」の技能水準は、「高度外国人材」と「技能実習1号・2号・3号」の中間に位置し、「特定技能2号」は「高度外国人材」と同等と位置付けられています

「入管法」の特徴とは?

日本の「出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という)」は、日本に在留する外国人に対して原則1人1つの在留資格を有することを認めています。これを「在留資格制度」といいます。

この制度は、「外国人の本邦において行う活動が在留資格に対応して定められている活動のいずれか一つに該当しない限り、その入国・在留を認めないとする仕組み」のことをいいます。

従い、例えば外国人の採用で最も一般的とされる「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を有している外国人労働者は、他の在留資格(例えば「経営・管理」等)を同時に保有することはできません。

「労働関係法令」や「社会保険関係法令」は外国人労働者にも適用される?

外国人であることのみを理由として、日本人と差別する採用選考をすることはできません。「労働基準法」や「健康保険法」等の「労働関係法令」及び「社会保険関係法令」は外国人にも日本人同様適用されます。

外国人採用の際の「雇用契約書」の注意点

「労働関係法令」は国籍を問わず適用され、労働基準法15条1項により採用に際し労働者に対し労働条件を明示する必要があります。明示するためには原則書面で交付します。

外国人を採用する際に注意したいことは、「就労するために必要な在留資格を取得できなかった場合」を想定して「雇用契約書」を交付・締結することです。具体的には、「雇用契約書」の末尾に、「この雇用契約は、当該外国人に対する日本政府の正当で就労可能な在留資格の許可または在留資格の更新を条件として発行するものとする。」のような一文を入れておくといいでしょう。

外国人採用時に注意すべき法律とは?

「不法就労外国人」を採用した場合は、雇用主に「不法就労助長罪」(「入管法」第73条の2)が定められています。

「不法就労」とは、在留期間を超えて不法に在留しもしくは正規の在留資格を持たない外国人が収入を伴う活動を行う活動、与えられた在留資格以外の収入を伴う活動又は報酬を受ける活動のことです。

「不法就労助長罪」とは、外国人を雇用するなどして「不法就労活動」をさせたり、外国人に「不法就労活動」をさせるためにこれを自己の支配下に置いたり、業として外国人に「不法就労活動」をさせる行為またはあっせんする行為を処罰の対象とするものです。該当した者には3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科すると定められています。

問題となるのは、「不法就労外国人」であることを知らないで採用した場合、「不法就労」であるとはっきり認識していなくても、状況からみてその可能性があるにもかかわらず、確認をせずに雇用しえしまった場合、知らないことに過失があった場合には処罰を免れることはできません。

外国人が保有する「在留カード」またはパスポートにより「在留資格」と「在留期限」を必ず確認するようにしてください。その際、「在留資格」については、就労が認められているか否かも確認する必要があります。

外国人採用 / 求人票開拓でお困りではありませんか?

Goandupは外国人OKの求人のみが集まる求人検索サイトです。外国人の人材紹介先を探している、外国人を採用したい企業の方の課題を解決いたします。

資料ダウンロードはこちら