英語が得意な技能実習生の送り出し国は?日本語と英語で意思疎通を!
技能実習生はある程度は日本語を学んできますが、中にはまだ日本語ができない、少しは話せるが意思疎通が難しいということも。そんなときは、英語をまじえてコミュニケーションすることで、意思疎通をはかれることがあります。
今回は様々な国から来る、技能実習生の英語レベルについて詳しく紹介します。
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技能実習生の送り出し国の英語レベルは?
そもそも技能実習生の送り出し国はどこでしょうか。国によって公用語は異なり、準公用語を英語としている国もあります。技能実習制度の主要な送り出し国の母語と英語能力指数について下記にまとめました。
ちなみに、日本の英語能力指数は457で、中国に次いで「低い」レベルに位置しています。
送り出し国 | 公用語 | 準公用語 | 英語能力指数 |
---|---|---|---|
フィリピン | フィリピン語 | 英語 | 578(高い) |
インド | ヒンディー語 | 英語 | 504(標準的) |
ベトナム | ベトナム語 | なし | 505(標準的) |
パキスタン | 英語、ウルドゥー語(国語) | なし | 497(低い) |
バングラデシュ | ベンガル語 | なし | 504(標準的) |
スリランカ | シンハラ語、タミル語 | なし | 491(低い) |
ミャンマー | ビルマ語 | なし | 450(非常に低い) |
モンゴル | モンゴル語 | なし | 482(低い) |
ウズベキスタン | ウズベク語 | なし | 442(非常に低い) |
ペルー | スペイン語 | ケチュア語、アイマラ語 | 521(標準的) |
ネパール | ネパール語 | 英語 | 507(標準的) |
カンボジア | クメール語 | なし | 421(非常に低い) |
インドネシア | インドネシア語 | なし | 473(低い) |
タイ | タイ語 | なし | 416(低い) |
中国 | 中国語 | なし | 464(低い) |
ラオス | ラーオ語 | なし | データなし |
世界ランキングを見ると、フィリピンが20位で「高い」レベル、インドとベトナムが「標準的」レベルにあります。一方で、パキスタン、スリランカ、インドネシア、中国は「低い」レベル、ミャンマー、ウズベキスタン、カンボジアは「非常に低い」レベルとなっています。
フィリピンとインドの英語レベルは高い
フィリピンは日本から言語留学先に設定されているほど、アジア諸国内で英語使用率はトップレベルです。50年近くアメリカの植民地だった歴史もあり、英語が公用語の一つとなっています。ただし、現地の方はフィリピン語も使用されているため、フィリピン訛りの英語となるでしょう。
インドもイギリス統治下であった歴史があり、そのときに英語の普及が進められました。現在でも、英語が準公用語として使われています。世界ランキングでは、フィリピンが「高い」レベル、インドが「標準的」レベルに位置しています。
この2カ国から技能実習生を受け入れる際は、まずは英語でコミュニケーションをとってみるのが良いでしょう。日本語があまりできなくても、英語であれば意思疎通がスムーズにいくはずです。
英語教育に注力しているベトナム、バングラデシュ、ペルー、ネパール
ベトナムに英語の歴史はありませんが、近年の英語教育の充実により、若者を中心に英語力が向上しています。バングラデシュ、ペルー、ネパールも同様に、英語教育に力を入れており、英語能力指数は「標準的」レベルに位置しています。
これらの国から技能実習生を受け入れる際は、簡単な英語を交えながら、ゆっくりとした日本語で話しかけるのがおすすめです。日本語と英語を組み合わせることで、スムーズな意思疎通が可能となるでしょう。
その他の国の英語能力は?
フィリピン、インド、ベトナム、バングラデシュ、ペルー、ネパールを除くアジア諸国の英語レベルは、世界ランキングで見ると「低い」または「非常に低い」レベルとなっています。
パキスタンやスリランカはインドと同じくイギリス統治下の歴史がありますが、英語の普及度合いはインドほど高くないようです。他の国については、英語の歴史も浅く、英語教育も十分とは言えない状況にあります。
これらの国から技能実習生を受け入れる際は、まずはゆっくりとした日本語で話しかけてみましょう。そこで通じない場合に、身振り手振りを交えつつ、簡単な英単語を使ってみるのです。あまり高度な英語を使っても通じない可能性が高いので、注意が必要です。
技能実習生の日本語能力は?
技能実習生の入国基準は日本語能力試験のN4とされています。同試験ではN5~N1までのレベルが設定されており、N4は「基本的な日本語を理解することができるレベル」とされています。この基本的な日本語というのは会話の場面(聞く能力)では「日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる。」というものです。
とはいえ、日本語は習得が難しい言語の一つと言われています。技能実習の現場で教官や会社の人と意思疎通を行うのはかなり大変であることを理解しておきましょう。
片言でも英語を交えてコミュニケーションを
受け入れ側の企業にも英語が流ちょうに話せるという人は少ないかもしれません。しかし、たとえ片言であっても、世界共通言語の英語を使うことでコミュニケーションはとりやすくなります。
例えば、作業の手順を説明する際に、日本語だけでは伝わりにくいことがあります。そんなときは、キーワードを英語で言ってみたり、簡単な英語を交えて説明してみたりすることで、技能実習生の理解が深まるかもしれません。
また、日常の何気ない会話の中で、英語の単語を使ってみるのもおすすめです。「Good morning」「How are you?」といった簡単なフレーズを交えるだけでも、コミュニケーションに変化が生まれるでしょう。技能実習生の受け入れを、社員の英語コミュニケーションを高める機会ととらえ、グローバル化をはかってみてはいかがでしょうか。
まとめ
技能実習生の日本語能力に不安がある場合は、英語レベルの高い国から受け入れるという方法もあります。受け入れ側にとってもメリットのある英語コミュニケーションを、とりいれてみるのがおすすめです。
片言の英語でも構いません。恥ずかしがらずに、積極的に英語を使ってコミュニケーションをとってみましょう。きっと技能実習生との意思疎通が深まり、よりスムーズな技術指導が行えるはずです。技能実習生の受け入れが、皆さまの会社の国際化やグローバル人材の育成につながることを願っています。