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在留カードの発行・更新・紛失・変更に関わる申請手続きをご紹介

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グーサインをしている外国人男性3人

日本に3ヶ月以上在留する外国人が持つ「在留カード(レジデンスカード)」は、発行や変更に伴う申請がいくつかあります。外国人を雇用する企業では、そうした在留カードに係る申請について質問される機会が出てくるでしょう。その際、しっかりと回答できれば、外国人従業員が抱える不安の払拭につながります。外国人採用に携わるのであれば、ぜひ押さえておきたい情報です。

また、在留カードについてあまり理解できていないという方は、以下の記事で基本的な知識を確認してみてください。
▶︎ 在留カードとは?取得方法や記載事項、携帯義務、紛失時の再発行も

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在留カードの表面・裏面それぞれの記載事項と携帯義務

在留カード(レジデンスカード)とは、出入国在留管理庁が外国人に発行している「在留資格を証明する」カードです。日本に3ヶ月以上在留するすべての外国人は在留カードを有していなければなりません。外出時も常時携帯義務が課せられており、警察から提示を求められれば必ず見せる必要があります。

【表面】

出典:在留カードとは?|出入国在留管理庁

表面には以下のような情報が記載されています。

  • 在留カード番号
  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍・地域
  • 在留資格
  • 就労制限の有無
  • 在留期間

特にチェックすべきなのが「在留資格」「就労制限の有無」と「在留期間」です。不法就労を防止するためにも重点的に確認しましょう。ただし、就労制限の有無で「就労不可」とされていても、留学生などは「資格外活動許可」を得ている場合があるため、裏面の「資格外活動許可欄」で許可されているかを確認する必要があります。

【裏面】

出典:在留カードとは?|出入国在留管理庁

裏面には以下の3つの項目があります。

  1. 住居地記載欄 住む場所が変わった際は届出が必要です。記載欄では届出日と変更後の住所が記載されます。
  2. 資格外活動許可欄 表面で「就労不可」の記載があっても、資格外活動許可を取得していれば原則週28時間以内の就労が認められます。
  3. 在留期間更新許可申請欄 在留期間更新許可申請・在留資格変更許可申請で申請中の場合は、その旨が記載されます。

在留カード照会について詳しく知りたい方は、以下の記事で確認してみてください。
▶︎ 外国人採用の際に必要な在留カード照会とは?

【場面別】在留カードに関わる各種申請手続き

ここからは、在留カードに関わる様々な申請手続きを場面別に解説していきます。在留カードの発行から更新、変更、そして紛失時の対応まで、それぞれの状況で必要な手続きの流れをしっかりと把握しておきましょう。

以下の表は、場面別の申請手続きの一覧です。各申請の詳細については、表の下で解説していきます。

場面申請の種類申請先申請時期
在留カード発行時在留資格認定証明書交付申請地方出入国在留管理局在留カード発行前
在留期間更新時在留期間更新許可申請地方出入国在留管理局在留期間満了日の3ヶ月前から
在留資格変更時在留資格変更許可申請地方出入国在留管理局変更の必要が生じた時
資格外活動を行う場合資格外活動許可申請地方出入国在留管理局資格外活動を行う前
住所変更時住居地届出住居地の市区町村住所変更から14日以内
在留カード紛失時在留カード再交付申請地方出入国在留管理局紛失事実を知った日から14日以内

(1)在留カードを発行する際の申請手続き

在留カードの発行はいくつかの申請を経て行われます。まず行われる手続きが「在留資格認定証明書交付申請」です。申請手続きは日本国内のみでの受け付けとなるため、外国人を受け入れる企業側で行うケースが多いです。

「在留資格認定証明書交付申請」の手続きを行い、出入国在留管理庁の審査を通過すれば「在留資格認定証明書」が交付されます。日本で活動を予定している外国人は「在留資格認定証明書」を現地(海外)の在外公館(日本大使館・領事館)で提示し、査証(ビザ)発給の申請続きをしてから日本へ入国します。

申請から在留カード発行までの流れは以下の通りです。

  1. 受け入れ企業などが日本国内で「在留資格認定証明書交付申請」の手続き
  2. 出入国在留管理庁から「在留資格認定証明書」を交付される
  3. 海外にいる外国人へ「在留資格認定証明書」を送付
  4. 在外公館で「在留資格認定証明書」と必要書類を提出し査証(ビザ)発給申請
  5. 査証(ビザ)が添付されたパスポートを持参して日本へ入国

在留カードは来日した際、空港での上陸許可時に交付されるか、入国後に外国人本人が市区町村へ届け出た住所に郵送されます。交付可能な空港は羽田空港、成田空港、関西空港、中部空港、新千歳空港、広島空港、福岡空港の7ヶ所のみとなっています。

(2)在留期間更新時の申請手続き

在留期間には有効期間があり、引き続き日本で活動する外国人は在留期間が満了を迎える前に「在留期間更新許可申請」の手続きを行わなければなりません。申請は在留期間満了日の3ヶ月前から可能です。

更新申請は、出入国在留管理局へ「在留期間更新許可申請書」と必要書類を提出して行います。許可が下りれば、更新後の在留カードが交付されます。在留期間更新の手続きは外国人本人が行うのが原則ですが、一部の在留資格(教授、経営・管理など)では企業の人事担当者など、申請の代理人による手続きも認められています。

(3)在留資格変更時の申請手続き

在留資格は要件を満たせば他の在留資格への変更が可能です。留学生であれば、卒業後に日本で就職する際に「留学ビザ」から就労可能な在留資格への変更が必要になります。「在留資格変更許可申請」で手続きを行い、許可が得られれば就労ビザに切り替わるのです。

就労ビザの代表的な例としては、「技術・人文知識・国際業務」があります。この在留資格は、外国人が専門的・技術的分野の仕事に就く際に必要となるビザです。申請が許可されれば、在留カードの在留資格欄が「留学」から「技術・人文知識・国際業務」に切り替わります。

在留資格変更に関する詳細な情報は、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
在留資格変更時の申請手続き!必要書類や審査期間も解説
→在留資格変更の申請手続きに必要な書類や審査期間など、実践的な情報が満載です。
【最新版】留学ビザから就労ビザへの変更!必要な書類とその流れとは?
→留学ビザから就労ビザへの変更に必要な書類や手続きの流れを詳しく紹介しています。
在留資格「技術・人文知識・国際業務」について解説!
→就労ビザの要件や申請手続きについて、詳しく解説しています。

(4)資格外活動許可の申請手続き

「資格外活動許可」とは、在留資格で認められていない活動で報酬を得る際に必要となる許可です。代表的な例としては「留学ビザ」を持っている外国人になります。留学生は就労が認められていませんが、「資格外活動許可申請」で許可を得られれば「原則週28時間以内」の就労が可能です。

資格外活動許可の申請は、出入国在留管理局に「資格外活動許可申請書」と必要書類を提出して行います。許可が下りると、在留カード裏面の「資格外活動許可欄」にその旨が記載されます。留学生の場合は、アルバイトなどで収入を得る際に重要な手続きとなります。

資格外活動許可に関する詳しい情報は、以下の記事で解説しています。
▶︎ 外国人労働者の資格外活動許可とは?申請書や申請方法、必要書類も

(5)在留カードの住所変更時の申請手続き

在留カードには外国人の住所が記載されます。引っ越しなどで住所が変更になった場合は14日以内に、新しい住所地の市区町村窓口で届出を行う必要があります。届出が完了すると、在留カード裏面の「住居地記載欄」に新しい住所が追記されます。

住所変更の手続きは外国人本人が行うことになりますが、企業としても手続きの必要性を従業員に周知し、サポートを提供することが望ましいでしょう。以下の記事では、在留カードの住所変更手続きについて詳しく解説しています。外国人従業員向けの情報提供にぜひ活用ください。
▶︎ 在留カードの住所変更時の手続きとは?必要書類もご紹介

(6)在留カード紛失時の申請手続き

紛失、盗難、滅失などの理由で在留カードを失った外国人は、その事実を知った日から14日以内に、再交付の申請を出入国在留管理庁で行わなければなりません。日本から出国している最中に紛失の事実を把握した場合は、再入国した日から14日以内に申請を行うものと定められています。

再交付申請では、所持を失ったことを証明する下記いずれかの資料の提出が義務付けられています。資料がなければ、別途「理由書」に資料がない理由と紛失状況を書いて提出しなければなりません。

  • 遺失物届受理証
  • 盗難届出証明書
  • り災証明書

在留カードの再交付申請も外国人本人が行う手続きですが、万が一の際には企業としてもサポートが必要です。以下の記事では、在留カード紛失時の対応方法や再発行手続きについて詳しく解説しています。トラブル発生時の参考情報として、チェックしておきましょう。
▶︎ 在留カードを紛失してしまった!再発行手続きの方法

最後に

「在留カード(レジデンスカード)」に係る申請には様々な種類があります。海外在住の外国人を雇用する場合は、受け入れ企業側で「在留資格認定証明書交付申請」の手続きを行う必要があるでしょう。また、国内在住の外国人や、すでに雇用している外国人従業員に対しても、更新・変更時などの各種申請をサポートすることが望まれます。

そのためにも、状況に応じた申請について把握しておくことが重要です。在留カードに関する正しい知識を持ち、外国人の雇用・受け入れに活かしていきましょう。

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