在留資格「介護」について解説~概要・取得方法・活躍の場まで

4/27/2021最終更新

高齢化が進み、老人ホームやデイケアサービスなどの需要は高まっています。しかし、公益財団法人介護労働安定センターが実施した「介護労働実態調査」によると、介護人材の不足感を抱いている事業所は平成30年時点で67.2%。多くの事業所が「介護業界で働く人が足りない」と感じていると言えます。

この人手不足を解消する方法として今注目が集まっているのが、外国人労働者の雇用です。

「介護労働実態調査」によると、外国人労働者を受け入れている事業所は全体の2.6%と少数ですが、外国人労働者と一緒に働いている人は以下のようなポジティブな印象を持っている人が多かったそうです。

  • 労働力の確保ができる
  • 職場に活気が出る
  • 利用者が喜んでいる

出典:平成30年度「介護労働実態調査」の結果|公益財団法人介護労働安定センター http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2019_chousa_kekka.pdf

外国人労働者がいない事業所は、外国人労働者の雇用を不安に思っているところが多いようですが、実際に雇用した事業所のポジティブな声を聞くと、「うちも外国人を雇用してみようか」という気持ちになるのではないでしょうか?

この記事では、外国人が日本で介護の業務に従事できる在留資格(就労ビザ)、『在留資格「介護」』に関して解説します。在留資格「介護」の概要から、取得方法、実際に在留資格「介護」を取得した外国人がどのような場・業務に従事できるのかまで詳しくお伝えします。

在留資格「介護」(介護ビザ)とは?

「介護ビザ」とも呼ばれている『在留資格「介護」』は、」2017年9月1日から認められている在留資格です。在留資格「介護」を持っている外国人は、日本で介護福祉士として働くことができます。

在留期間は最長5年。在留資格の更新も可能です。

EPA(経済連携協定)特定活動ビザ「介護」について

今までも、EPA(経済連携協定)特定活動ビザ「介護」を取得している外国人であれば、日本で介護の仕事に従事することができました。しかし、EPAの特定活動ビザは在留資格「介護」と比較するといくつかの制限が定められています。

  • 対象の外国人はインドネシア・フィリピン・ベトナムのみ
  • 業務に従事しながら資格取得の勉強をしなければならない
  • 在留4年目「介護福祉士」国家試験を受験するが、不合格だった場合帰国しなければならない
  • 資格取得後の在留期間が最長3年と、介護ビザと比較すると短い

在留資格「介護」(介護ビザ)は特定活動ビザ「介護」と比較すると就労期間が長く、受入国の制限もありません。より自由度の高い在留資格だと言えるでしょう。

在留資格「介護」の取得方法・要件

在留資格「介護」を取得する流れは、以下のとおりです。

外国人留学生として入国(在留資格「留学」)

介護福祉士養成施設に入所

2年以上の就学

「介護福祉士」国家試験受験

合格後、資格「介護福祉士」取得(登録)

在留資格「介護」の取得申請(在留資格「留学」から「介護」に変更)

介護福祉士として業務に従事する

まず日本で介護福祉士の養成施設に入所する必要があります。しっかりと知識を身につけてから介護の現場で業務に従事する仕組みです。外国人側・雇用側どちらにとっても安心な仕組みだと言えるでしょう。

参考:在留資格「介護」の創設|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000151592.pdf

在留資格「介護」を取得した場合の主な業務内容

在留資格「介護」を取得した場合、以下のような業務を行うことが可能です。

  • 身体介助(介護者の体に直接触れて行う介護活動)
  • 生活援助(家事全般など身の回りの手伝いを行う活動)
  • 要介護者家族への介護指導・介護用具の使用方法説明

このほか、実務経験を重ねていくことでヘルパーの養成・指導なども行うことができるでしょう。

参考:介護福祉士とは?資格概要・取得メリット・取得方法も紹介|介護の資格 最短net https://www.acpa-main.org/kaigofukushishi/#shigoto

在留資格「介護」を持つ外国人の活躍の場

在留資格「介護」を持つ外国人労働者が実際に就職する場所について、以下のような施設などが挙げられます。

  • 特別養護老人ホーム
  • 有料老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • グループホーム
  • デイサービス
  • デイケアサービス

このほか、訪問介護を行っている会社や、介護講師(ヘルパーへの指導など)として活動することもできるでしょう。

技能実習・特定技能(介護)の所持でも介護業務に従事できる

在留資格「介護」・前述したEPA(経済連携協定)特定活動ビザ「介護」以外にも、外国人労働者が介護の仕事を行う方法があります。それは、「技能実習」「特定技能1号(介護)」の在留資格(就労ビザ)を得ることです。「技能実習」「特定技能1号(介護)」の在留資格を取得している外国人は、どちらも最長(通算)5年間、日本の介護現場で働くことができます。

また、在留資格「介護」ができたことにより、技能実習・特定技能1号(介護)の在留資格を取得して業務に従事していた外国人も、介護福祉士の資格を取得すれば日本で継続して働くことができるようになりました。技能実習では入国3年後の技能評価試験の受検後、特定技能1号(介護)では3年以上の業務従事後に「介護福祉士」の国家試験を受検することが可能になります。

国内で国家試験を受験し、介護福祉士の資格取得が叶えば、在留資格「介護」を申請・取得した上で介護福祉士として日本での業務従事を継続することができるようになります。

参考:2 外国人介護人材の受入れについて|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/topics/2020/01/dl/9_shakaiengo-04.pdf

高齢化が進行しているにも関わらず、深刻な人手不足に陥っている介護業界。国でも「持続的成長の観点から緊急に対応が必要な分野」として、在留資格「介護」や特定技能1号(介護)の認定を設けています。在留資格「介護」は、介護福祉士の資格を取得している外国人しか取得できない在留資格です。外国人労働者の中でも、質の高い業務対応が期待できるでしょう。

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