外国人労働者の賃金はいくらに設定すればいい?最低賃金は?

5/19/2021最終更新

いざ外国人労働者を雇用しようと思っても、初めて雇用する場合はさまざまな不明点が発生するでしょう。中でも賃金(給料)はいくらぐらいに設定するべきか、悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。

この記事では、外国人労働者の賃金について以下のような内容をお伝えします。

  • 外国人労働者の最新平均月収
  • 最低賃金法について
  • 外国人労働者の雇用に関して起こりがちな問題

外国人の雇用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

外国人労働者の平均月収は約21.8万円

まず、日本で働く外国人労働者の平均月収をお伝えします。令和2年の調査では、日本で働く外国人労働者の平均月収は約21.8万円という結果になりました。

出典:令和2年賃金構造基本統計調査の概況|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/13.pdf

この数字は、厚生労働省が行った「令和2年賃金構造基本統計調査の概況」にて発表されています。日本に滞在している外国人労働者の賃金を在留資格区分別に調べたもので、この平均が約21.8万円となっています。在留資格区分ごとの平均は以下のようになっています。

在留資格平均月収
専門的・技術的分野(特定技能を除く)約30.2万円
特定技能約17.4万円
身分に基づくもの(永住者・日本人の配偶者など)約25.7万円
技能実習約16.1万円
その他(特定活動及び留学以外の資格外活動)※留学生のアルバイトなど約20.5万円

「外国人の従業員を雇いたいけれど、どの程度の賃金を支払うべきなのかわからない」という場合は、上記の平均月収を参考に賃金を決定するとよいでしょう。この外国人労働者の平均賃金は、令和2年(2020年)に初めて政府統計が発表された比較的新しい調査項目です。

このことから、外国人労働者の数が年々増加傾向にあるということが伺えます。ちなみに、令和2年の外国人労働者の平均月収は約22.3万円でした。在留資格区分ごとの平均賃金は以下のとおりです。

在留資格平均月収
専門的・技術的分野(特定技能を除く)約32.4万円
特定技能調査当時、受け入れ人数がわずかだったため反映されず
身分に基づくもの(永住者・日本人の配偶者など)約24.4万円
技能実習約15.6万円
その他(特定活動及び留学以外の資格外活動)※留学生のアルバイトなど約21.4万円
出典:令和1年賃金構造基本統計調査の概況 差し替え資料|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/dl/12.pdf

全体平均は約22.3万円でした。令和2年の調査と令和1年の調査を比較すると、外国人労働者の平均月収はやや下がり気味です。

外国人労働者の平均勤続年数についての調査も

上記調査では、日本で働く外国人労働者の平均勤続年数についても、在留資格別に調査結果が発表されています。令和2年度の調査では、日本で働く外国人労働者の平均勤続年数は約2.7年でした。在留資格区分ごとの平均は以下のようになっています。

在留資格平均勤続年数
専門的・技術的分野(特定技能を除く)約2.9年
特定技能約1.1年
身分に基づくもの(永住者・日本人の配偶者など)約4.3年
技能実習約1.7年
その他(特定活動及び留学以外の資格外活動)※留学生のアルバイトなど約2.8年

日本の最低賃金は「最低賃金法」により決められている

ご存知の方も多いかもしれませんが、日本の最低賃金は「最低賃金法」によって決められています。「最低賃金法」の内容は以下にて確認することが可能です。

出典:最低賃金法 | e-Gov法令検索 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=334AC0000000137

また、この最低賃金法を用いて定められた制度が「最低賃金制度」です。最低賃金制度は、以下のように定められています。

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度です。

出典:最低賃金制度とは|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/www2/topics/seido/kijunkyoku/minimum/minimum-10.htm

最低賃金未満の賃金しか払っていないなど、最低賃金制度を守らなかった場合、6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金が課される可能性があります。仮に最低賃金額より低い賃金を定めたとしても、最低賃金と同額の賃金を払わなければなりません。雇用者・労働者双方が合意の上で定めた賃金だったとしても、これらの取り決めは法律によって無効になります。

外国人労働者にも「最低賃金制度」が適用される

お伝えした「最低賃金制度」は、外国人労働者にも適用されます。外国人であったとしても、日本国内で働く人には最低賃金法・最低賃金制度が適用されます。技能実習生の場合も同様です。最低賃金法だけでなく、以下のような労働法規・労働保険関連法規なども適用されます。

  • 労働法規
    • 労働基準法
    • 労働安全衛生法
    • 労働契約法
    • 男女雇用機会均等法
    • 育児・介護休業法
  • 労働保険関連法規
    • 労働者災害補償保険法(労災保険法)
    • 雇用保険法
  • 労働市場関連法規
    • 雇用対策法
    • 職業安定法
    • 労働者派遣法
    • 高年齢者雇用安定法
    • 障害者雇用促進法
  • その他の労働関連法規
    • 地域雇用開発促進法
    • 中小企業労働力確保法
    • 職業能力開発促進法

など

参考:労働法規|日本マンパワー https://www.nipponmanpower.co.jp/ps/choose/cda/exam/data_files/cda_text_revised_46th-5_p135-191.pdf

労働に関する法律は多くありますが、難しく考えることはありません。日本人の従業員と同じように対応することで、問題なく外国人労働者を雇用することができるでしょう。

最低賃金問題は外国人労働者に起こりがちな問題

首都圏移住労働者ユニオン(LUM)が外国人労働者の実態と問題点を特集した記事において、外国人労働者の雇用には以下のような問題が発生しがちだということが指摘されています。

  • 契約書がない
  • 契約書があっても守られない
  • 長時間労働
  • 賃金・各種手当の未払い
  • 有給休暇の不付与
  • いじめ・パワハラ
  • ビザ更新制度の悪用
  • 在留取り消し制度の不当性

参考:外国人労働者の実態と問題点 https://www.zenroren.gr.jp/jp/koukoku/2018/data/259_03.pdf

契約書がなく口頭で給料を伝えられるだけであったり、労働時間が正確に定められていなかったりと、雇用に関して適切な条件の取り決めが行われないケースが多いそうです。

このため、残業手当や有給休暇なども支払い・付与がされないままになってしまいます。賃金の未払いに関しては、「お金がないのであるときに支払う」といった理由を伝え外国人労働者に賃金を支払わないまま働かせるというケースも。これらのケースは前述した労働関法規に完全に違反しているため、発覚した場合雇用者側に罰則が課せられる可能性があります。

外国人労働者に対してもしっかりと労働条件を定めて書面に表し、労働法規を遵守すると同時に双方が合意している条件下で労働を行うことが大切です。労働基準法や最低賃金法は、外国人労働者・日本人労働者に関わらず適用されます。法律で決められているため、これらのルールを守らない場合は罰則・制裁が与えられます。

ルールを守って雇用者・労働者双方にメリットのある労働環境を構築していきましょう。

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