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ビジネス日本語「手弁当(tebentou)」とは?意味・使い方・言い換え表現までわかりやすく解説!

手弁当で手伝っている外国人たち

日本語のビジネスシーンで耳にする「手弁当(てべんとう/tebentou)」という表現。

読み方からは「お弁当」を連想する方も多いかもしれませんが、実は仕事の場面で使われる特有の意味を持っています。

この記事では、「手弁当」の意味や使い方から言い換え表現までをわかりやすく解説します。

ビジネス日本語をより深く理解したい方にぴったりの内容です!

「手弁当(tebentou)」とは?

日常語としても耳にする「手弁当」ですが、ビジネスで使われるときには特有のニュアンスが含まれます。

まずは基本的な意味や語源、そして実際に使ううえで気をつけたいポイントを押さえていきましょう。

「手弁当(tebentou)」の意味

「手弁当」と聞いて、まず浮かぶのは手作りのお弁当を思い浮かべる方も多いでしょう。

実際、日常会話ではその意味でも使われますが、ビジネスシーンでは別のニュアンスがあります。

ビジネスで使われる「手弁当」は、「報酬を受け取らず、自分の費用で活動すること」を指す比喩表現です。

たとえば、ボランティアのように、交通費や食費などを自腹で負担しながら仕事やプロジェクトに関わる姿勢を表します。

「手弁当でやる」という言い回しで、自発的な協力や無償での貢献を意味するのが一般的です。

「手弁当(tebentou)」の由来

この表現は、もともと仕事や集まりに参加する際に「支給された食事ではなく、自分で弁当を用意して参加する」ことから来ています。

そこから転じて、「自分の費用や労力を持ち出して参加する」という意味になりました。

現代では、物理的なお弁当ではなく、自主的な支援や無償協力を象徴する言葉として使われています。

ビジネスで「手弁当」は違法!

企業が「手弁当で働くこと」を当然のように求めるのは、労働基準法違反にあたる可能性があります。

ビジネスシーンでの「手弁当(tebentou)」の使い方と例文

「手弁当」の意味や背景がわかったところで、次は例文を通して実際の使い方を見ていきましょう。

例文1:
「今回の地域イベントは、社員が手弁当でやる形で準備を進めています。」
→「無償で協力している」ことを直接的に伝える表現です。

例文2:
「彼は手弁当でプロジェクトに参加してくれて、本当に助かりました。」
→感謝の気持ちとともに、報酬を受け取らず協力してくれたことを表しています。

例文3:
「予算の都合で、立ち上げ当初は全員手弁当での運営になる予定です。」
→スタートアップや非営利活動などでよく使われるシチュエーションです。

「手弁当(tebentou)」の言い換え表現・類語

「手弁当」という言葉は、普段あまり聞きなれない方もいるかもしれません。

似たような意味を持つ表現を知っておくと、より自然なコミュニケーションに役立ちます。

「自腹」

「自腹を切る」は、費用を自分で負担することを意味します。

ビジネスの場面では、「交通費や接待費を自腹で出す」といった使い方がされ、金銭面での自己負担を強調します。

例文:
「今回は自腹を切ってでも参加したいと思っています。」

→「手弁当」が無償での協力全体を指すのに対し、「自腹」は特に費用負担に焦点を当てた表現です

「身銭を切る」

「身銭を切る」も「自腹」と似ていますが、やや強調された表現で、「大きなリスクや覚悟を持って自己負担をする」といったニュアンスがあります。

ボランティア活動や非営利団体の支援活動などでよく使われます。

例文:
「彼は身銭を切って海外ボランティアに参加している。」

→金銭だけでなく、行動や意志の強さも含めて語るときに適しています。

「無償奉仕」

「無償奉仕」は、報酬を受け取らずに行う奉仕活動を意味し、公共性や社会貢献の色合いが強い言葉です。

会社や地域活動などで、自発的な参加を強調したい場合に使われます。

例文:
「このプロジェクトは社員の無償奉仕によって成り立っています。」

→「手弁当」との違いは、ややフォーマルで硬い印象がある点です。
 文章や発表の場でよく使われます。

「手弁当(tebentou)」の英語表現は?

「手弁当」は日本ならではの表現なので、ぴったり当てはまる英語は存在しません。

ただ、伝えたいニュアンスに近い言い回しはいくつかあります。

まず、「自作のお弁当」を意味する場合は、単純に “homemade lunch” や “packed lunch” が適切です。

一方、ビジネスで使われる「無報酬での貢献」の意味を表すには、以下の表現が近いとされています。

  • “volunteer work”(自発的に無償で働く)
  • “work without pay”(報酬なしで働く)
  • “pro bono”(専門的な仕事を無償で提供する、主に弁護士など)

「手弁当でやる」は、“They volunteered their time and money for the project.” のように、自発性と自己負担を伝える表現で置き換えることができます。

まとめ

「手弁当(tebentou)」という言葉は、単なる「お弁当」ではなく、日本のビジネス文化に根ざした表現です。

報酬なしで自発的に協力する姿勢を表すこの言葉は、適切な場面で使えば、信頼や感謝の気持ちを伝える手段にもなります。

意味や言い換え表現を理解し、文化的背景も踏まえて使いこなせるようになることで、より円滑なビジネスコミュニケーションにつながるでしょう。

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