たたき台(tatakidai)の意味とは?ビジネスでの使い方・例文・言い換えを解説!

ビジネスシーンでよく使われる「たたき台(tatakidai)」という言葉。
企画や提案を考える際に欠かせない表現ですが、具体的な意味や使い方を正しく理解していますか?
この記事では、「たたき台」の意味や、ビジネスでの使い方を解説します。
また、言い換え・英語での表現、さらに「たたき台」の作り方やテンプレートも紹介します。
しっかり使いこなせるようになれば、仕事の効率もアップすること間違いなしです!
Contents
「たたき台(tatakidai)」の意味とは?|語源や使い方を解説

「たたき台」とは、原案や草案、試案を意味し、最終的な決定ではなく、意見を出し合うための仮の計画を指します。
- 読み方:たたき台(tatakidai)
- 意味:原案や草案、試案。具体的な形にはしていない初期の段階のもの。
例えば、会議で新しい企画を考える際に、「まずはたたき台を作ってみよう」と言うことがあります。
これは、「まだ完成していないけれど、話し合いの基礎となる案を用意する」という意味です。
たたき台の語源と由来
「たたき台」という言葉は、もともと鍛冶職人が金属を加工する際に使用する「台」に由来しています。この台の上で鉄を叩きながら形を整えていくことから、「未完成のものをブラッシュアップする」という意味で使われるようになりました。
どんな場面で使われる?
「たたき台」は、主に以下のような場面で使われます。
- 企画や提案の初期段階
新商品の開発やプロジェクトの立ち上げなど、アイデアを形にするために使います。
まだ完璧ではなくても、議論の土台として作成されます。 - 意見を集めて改善するプロセス
少人数で作ったたたき台を上司やチームメンバーに共有し、意見をもらうことで、より完成度の高い案に仕上げていきます。
たたき台は、意見を引き出し、より良い案を作るための「意見収集のためのツール」という意識で活用するのがポイントです。
「たたき台 (tatakidai)」にあたる英語表現は?

「たたき台」を英語であらわす場合は、以下のような表現になります。
- draft
- tentative plan
英語で「たたき台」の意味に近い言葉は「draft」や「tentative plan」で、「draft」は「下書き」、「tentative plan」は「仮の計画」という意味です。
たたき台の意味でも紹介した「原案、草案、試案」はすべて「draft」で表すことができます。
日本語特有の言葉のため、直訳すると意味が通じにくい場面もありますが、上記の英語表現を参考に、文脈に合わせて選ぶことが大切です。
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ビジネスシーンにおける「たたき台(tatakidai)」の例文

「たたき台」(たたきだい)は、ビジネスでも同じような意味で使われます。
例文1:「このたたき台を元にして企画を進めていこう」
例文2:「たたき台の段階で、アイディアを共有したい」
例文3:「たたき台としての資料を先にお送りします」
「今、思いついたアイディアをみんなで考えてみよう!」
「この計画、まだ最初の段階だけど、みんなで良くしていこう!」
など、初めてのアイディアや計画を共有するときに使います。
「たたき(tatakidai)」台の言い換え・類語表現

「たたき台」は、状況に応じて以下のような言葉に言い換えることができます。
それぞれの表現にはニュアンスの違いがあるため、適切な場面で使い分けましょう。
- 原案(げんあん):たたき台よりもやや正式な表現で、最初の提案やアイディアの段階を示します。
例:「この原案を元に議論を進めたい」
- 草案(そうあん):たたき台や原案と似ていますが、より具体的な内容がまとめられていることを示唆します。
例:「草案をもとに最終版を作成します」
- 試案(しあん):試しに作られた案で、草案やたたき台と似た意味合いを持ちます。
例:「試案を作成してみましたので、ご確認ください」
- ドラフト(draft):英語の “draft” をそのまま使用することもあり、初稿や下書きの意味を持ちます。
例:「ドラフトを完成させるためのフィードバックを求めます」
- 初稿(しょこう):書籍や報告書などの文書の最初の完成形を指し、ここからさらなる修正や編集が行われることが一般的です。
例:「この初稿をもとに、修正点を洗い出しましょう」
- 骨組み(ほねぐみ):計画や提案の基本的な構造や枠組みを意味し、全体の概要や大枠を示す際に用います。
例:「この企画の骨組みを整理してから、詳細を詰めていきましょう」
「たたき台(tatakidai)」を正しく使うための注意点

たたき台は便利な表現ですが、使い方を間違えると誤解を招くことがあります。
特に、フォーマルな場面や最終案と混同しないように注意が必要です。
ここでは、たたき台を適切に使うためのポイントを解説します。
たたき台を使うべきではない場面
たたき台はカジュアルな表現のため、公式な書類や社外向けの資料では避けたほうがよいでしょう。
フォーマルな文書では「草案」や「原案」といった表現が適切です。
【言い換え例】
|
このように言い換えることで、相手に伝わりやすくなります。
たたき台の誤用例と正しい使い方
たたき台はあくまで最初のアイデアであり、最終案ではありません。
そのため、「このたたき台をそのまま実施する」といった表現は誤りです。
【誤用例】 ❌ 「このたたき台をそのまま実施します。」 【正しい使い方】 ✅ 「このたたき台をもとに最終案をまとめます。」 たたき台は意見を取り入れて改善していくもの。最終的な決定と混同しないように注意しましょう。 |
「たたき台(tatakidai)」の作り方とポイント

たたき台を作る際、具体的な方法が決まっているわけではありません。
多くの企業では、この作成方法について研修を行うことはなく、先輩のやり方を見て学ぶことが一般的です。
ここでは、ビジネスシーンで活用できるたたき台の基本的な作り方を紹介します。
たたき台の作成手順
- 企画の目的やコンセプトを明確にする
たたき台を作る前に、企画の目的を明確にしておくことが重要です。
目的が不明確なままだと、方向性がぶれてしまい、議論がまとまりにくくなります。
目的が曖昧な場合は、上司や関係者に確認し、認識を揃えておくと良いでしょう。 - ざっくりした構成を考える
次に、たたき台の大まかな枠組みを作ります。細かい内容を詰めすぎると、意見を取り入れにくくなるため、議論の土台になる程度に留めます。
この段階では、詳細なデータや具体的なアイデアを詰め込む必要はありません。
大枠を作り、話し合いながら調整できるようにしておくことが大切です。 - フィードバックを得ながら修正する
たたき台を作成したら、それを関係者と共有し、フィードバックをもらいます。
・少人数のメンバーや上司に意見をもらい、改善点を整理する
・必要なデータや追加情報を集め、より具体的な形にする
・議論の方向性がズレないように、適宜目的を再確認する
フィードバックを活かして修正を重ねることで、より完成度の高い案に仕上げることができます。
最初から完璧を目指すのではなく、「まず形にして意見をもらう」ことを意識しましょう。
たたき台を作る際の注意点
たたき台は、意見を引き出しながらブラッシュアップしていくためのものですが、作り方を間違えると議論がスムーズに進まないこともあります。
効果的に活用するために、以下のポイントを意識しましょう。
- 細かく作り込みすぎない
完成形を目指すのではなく、意見を取り入れながら調整できる余地を残しておくことが大切です。 - 目的から逸れないようにする
議論が進む中でアイデアが広がりすぎることがあります。
最初に決めた目的を常に意識し、方向性がぶれないようにしましょう。
シンプルな形で作成し、意見をもとに改善していくことが大切です。
たたき台のテンプレートを活用する
たたき台を作成する際は、Excel・Word・Googleドキュメントなどを活用すると整理しやすくなります。
【テンプレートの例(新規プロジェクトのたたき台)】
項目 | 内容(簡単な概要) | 備考 |
---|---|---|
目的 | 新ブランドの立ち上げ | |
ターゲット | 20代女性・ファッション志向が高い層 | |
予算 | 初年度○○万円 | |
競合分析 | A社・B社の類似ブランドを参考 | |
販売戦略 | オンラインと店舗の併用 |
テンプレートを活用することで、必要な要素を整理し、抜け漏れなく作成することができます。
まとめ
「たたき台」とは、企画や提案の初期段階に作られる仮の計画のことを指します。
ビジネスシーンでは意見を集め、ブラッシュアップする目的で使われます。
また、「たたき台」はくだけた表現のため、フォーマルな場面では「原案」「草案」などに言い換えるとよいでしょう。
適切な言葉を使い分けることで、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。
この記事を参考に、ビジネスで「たたき台」を活用してみてください!